「人生100年時代」の暮らし方──どう過ごす?! 定年後の「10万時間」
ニューズウィーク日本版 / 2018年12月10日 15時0分
一日の生活時間をみても、長くなった人生をみても、これまで「余り」と思われていた部分が、今、非常に大事な時代を迎えている。「余暇」を余った暇な時間だとか、「余生」を余った人生の時間と捉えていては、確かに「生きること」が面白いわけがない。「余り」の時間や人生こそが肝心だと思える意識転換が必要ではないだろうか。
充実した「余暇」を過ごすために睡眠や仕事などの1次・2次活動があり、人生の収穫期である定年後を豊かに暮らすために職業生活がある。ただ、定年後の趣味も大事だが、それだけでは長い高齢期を生きぬくことはできない。われわれが幸せな人生を全うするためには、常に「生きがい」を持つことが重要だ。自らの能力を活かし、社会に貢献することが「生きがい」を創出する。
サラリーマンはいつか定年の日を迎える。仕事から解放された時、アイデンティティをどこに求めたらよいのだろうか。他者から必要とされることが自らの居場所をつくり、アイデンティティの形成につながる。「人生100年時代」の定年後の「10万時間」を幸せに生きる上で、定年後のアイデンティティの獲得がきわめて大きな役割を果たすだろう。これまでの生活時間や人生の重心を少しシフトすると、あらたなアイデンティティ発見のためのライフデザインが見えてくる。
*この記事は「ニッセイ基礎研究所HP」からの転載です
[執筆者]
土堤内昭雄 (どてうち あきお)
ニッセイ基礎研究所
社会研究部 主任研究員
土堤内昭雄(ニッセイ基礎研究所 社会研究部 主任研究員)
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