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「日本人と挨拶」を文化論的に考える

ニューズウィーク日本版 / 2019年3月12日 17時40分

日本人の挨拶観とは少し異なるかもしれないが、アラブ人にとっては、挨拶する相手が毎日会っている人であるからこそ、熱烈に時間をかけて挨拶し、身振り手振りで表現し、いかにあなたに会いたかったかと熱く伝えることが何より大切なのである。

20年以上も前の話だが、私が生まれ育ったカイロの、とある地域の一角に老舗のクリーニング屋があった。その店のおやじさんの口癖は、「挨拶と笑顔は、善徳なり」だった。そして、おやじさんのその声は今も色あせることなく、ここにある。

【執筆者】アルモーメン・アブドーラ
エジプト・カイロ生まれ。東海大学・国際教育センター教授。日本研究家。2001年、学習院大学文学部日本語日本文学科卒業。同大学大学院人文科学研究科で、日本語とアラビア語の対照言語学を研究、日本語日本文学博士号を取得。02~03年に「NHK アラビア語ラジオ講座」にアシスタント講師として、03~08年に「NHKテレビでアラビア語」に講師としてレギュラー出演していた。現在はNHK・BS放送アルジャジーラニュースの放送通訳のほか、天皇・皇后両陛下やアラブ諸国首脳、パレスチナ自治政府アッバス議長などの通訳を務める。元サウジアラビア王国大使館文化部スーパーバイザー。近著に「地図が読めないアラブ人、道を聞けない日本人」 (小学館)、「日本語とアラビア語の慣用的表現の対照研究: 比喩的思考と意味理解を中心に」(国書刊行会」などがある。


アルモーメン・アブドーラ(東海大学・大学院文学研究科教授、国際教育センター国際教育部門教授)


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