フランス美食外交に潜む深謀遠慮──異色外交官が明かす食と政治の深い関係とは
ニューズウィーク日本版 / 2019年8月21日 18時0分
「年月を経たワインはフランスの歴史の深さを強調するものだ。大統領府エリゼ宮のワインセラーは特筆すべきワインの宝庫であり、アメリカの賓客は自国が決して作り得ないワインを、希少な食器を用いて素晴らしい会場で、卓越した礼儀作法とともに堪能する。このような洗練さにたどり着くには何世紀も要する。こうしたメッセージが響宴を通じて伝えられている」
18世紀のフランスの政治家であり、食通としても名高いブリア=サヴァランは、名著『美味礼讃』の中でこう言っている。「食事は政治の手段となり、人民の運命は宴会において決せられた」
フランスの美食外交はシンプルでありながら奥が深い。来たる「食のダボス会議」も然りだろう。
※8月27日号(8月20日発売)は、「香港の出口」特集。終わりの見えないデモと警察の「暴力」――「中国軍介入」以外の結末はないのか。香港版天安門事件となる可能性から、武力鎮圧となったらその後に起こること、習近平直属・武装警察部隊の正体まで。また、デモ隊は暴徒なのか英雄なのかを、デモ現場のルポから描きます。
吉田理沙(パリ在住ジャーナリスト)
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