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仕事にも人生にも大いに役立つ「気付き」と「教養」をくれる、いまイチオシの本をピックアップ

ニューズウィーク日本版 / 2024年5月1日 19時17分

今年の初め、高校生によるビジネスピッチの審査員に呼ばれました。そこで初めて、今、高校生のためのビジネスピッチがすでに数百校の参加によって、全国的に行われていること、特に一部の高専では地方の企業と組む事業が実際に始まっていることを知りました。大学在学中の起業の例は言うに及ばず、東大など上位校の学生の進路として、最初から起業することを志望する人がこの2、3年で急増しているそうです。実際、本書も、著者の、大学の経営学部の講義録をもとに改稿したものです。

起業のための本はすでにあるものの、まだまだ数は少なく、高校生から読める本はほとんどありません。本書は、社会人が読んでも十分役に立つ起業の入門書ですが、これからの日本を救う若い人たちへのエールも込めて、あえて「17歳からの」としました。アントレプレナー教育に携わらなければならない高校の先生方にもお勧めです。

(BOWBOOKS 代表 干場弓子)

「ぐっすり寝」こそが医者いらずの健康法だった!

『スマホ脳・脳過労からあなたを救う 脳のゴミを洗い流す「熟睡習慣」』
 著者:奥村歩
 出版社:すばる舎

あなたは熟睡できていますか?

眠りの質は、今後の人生を大きく左右するそうです。10万人の脳を診てきた脳神経外科医の著者は、デジタル社会が起こす脳過労や不眠の蓄積が、認知症や様々な病気の引き金になり、若年化してきていると警鐘を鳴らしています。

どうすればいいのでしょうか?

答えは簡単で、「熟睡=ぐっすり寝」すること。熟睡中にのみ、脳のゴミが洗い流されるシステムが働くからだそうです。

また、眠りに関わる脳内ホルモンのしくみも解説されており、自分の悪習慣をつくづく反省。これで眠りをやっとコントロールできるようになりました。睡眠薬を飲んでいる人もさらに知見が深まりますよ。

(すばる舎 編集担当)

AIと人類の未来は「意識」が握っている!

『AIに意識は生まれるか』
 著者:金井良太
 編集:佐藤喬
 出版社:イースト・プレス

「AIに意識......」。コンピュータが人間を支配する某SF映画を見て育った世代なら、本能的に不安を覚えるフレーズだと思います。しかし、よく考えてみると、私たちはAIや意識についてほとんど理解しておらず、おびえる根拠そのものが、ひどくあやふやなことに気づきます。

本書は、「意識とは何か?」という壮大なテーマについて、日本屈指の意識研究者の半生を追体験する形で語る1冊です。哲学、言語学、コンピュータサイエンスなど、さまざまな学問を動員して語られる内容は、決して平易ではありませんが、その語り口には、哲学的な妙味があり、コンピュータサイエンスに疎くても、理解を深めることができます。

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