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「現代のネロ帝」...モディの圧力でインドのジャーナリズムは風前の灯火に

ニューズウィーク日本版 / 2024年5月23日 14時45分

政府は今年2月、軍が尋問中にカシミール人を拷問・殺害した問題に関するキャラバンの詳細な記事に新たなIT規則を適用し、記事の削除を強要した。

だがインディアン・エクスプレス紙は4月、この尋問中に「将校を含む7~8人の行為に重大な過失があった」ことが軍の内部調査で判明したと報じている。

モディが今回の総選挙に勝って首相続投となった場合、報道機関への攻撃が増えないと思える理由はどこにもない。この業界はただでさえ低賃金で仕事も少なく、上流階級やエリートに忖度しているとして評判が悪い。

「独立した声」を攻撃の標的にする現在の傾向が続けば、ジャーナリズムという職業の存続可能性はさらに低下しかねない。

過去10年間、メディアの自由が損なわれたことはない──モディが堂々とそう語っても、疑問の声は上がらない。だから、インドに宗教差別はないとニューズウィークに語ったわずか数週間後、選挙集会の演説でイスラム教徒に「侵入者」のレッテルを貼ることができたのだろう。

マニプールの部族衝突、中国との国境紛争、選挙債などの問題は、健全な民主国家で報道機関がその役割を果たせば、国政選挙を左右する争点になり得る。だが大半のジャーナリストが権力に真実を突き付けなければ、こうした問題が有権者の関心を引く可能性は低い。

From Foreign Policy Magazine

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