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相手の「本音」を引き出すための、たった1つの質問とは? 国山ハセンさんが身につけた「対話」の力

ニューズウィーク日本版 / 2024年6月14日 19時58分

──提案型のほうが参加者同士の関係性にもプラスになりますね。

そうですね。この提案型のファシリテーションは会議の司会などにも応用できると思います。

私が10年以上のキャリアを通じて大事にしているのは、「生きた言葉」を探すこと。これは、TBS時代の恩師である長峰由紀アナウンサーからいただいたメッセージで、インタビューを通して常に考えていることです。

聞き方や伝え方のテクニック以上に大事なのは、相手に向き合うときの「気持ち」の部分。相手に対する思いが土台としてあったうえで、テクニックも充実させられると、対話力がいっそう磨かれていく。

熱量をもって何かに向き合い続ける姿勢は、MCに限らず、活躍するビジネスパーソンの共通点だと感じています。私自身、熱量を感じられる人に興味をもちますし、取材では相手の熱量をできる限り引き出していきたい。今後も、目の前の人との対話を楽しみながら、「生きた言葉」を探し続けたいと思います。

読むたびに血がたぎる自己啓発書

──ハセンさんの人生観や生き方、発想などに影響を与えた本は何ですか。

1冊目は、高校3年生の頃に読んだ『無駄に生きるな熱く死ね』。台湾の極貧のバラック小屋生活を経て、20代で自社を年商30億円まで成長させた若き起業家のリアルな人生哲学が書かれた本です。ヴィレッジヴァンガード吉祥寺店に段積みになっているのを見たときから、タイトルがずっと忘れられなくて。

高校時代から新たなことに意欲的でしたが、「大学に入ったら色々と吸収して、社会に貢献しよう」と、ギアが一気に上がりましたね。先日、帯の文章を書いてほしいと依頼をいただいて再読しましたが、読むたびに血がたぎるような自己啓発書です。

2冊目は、橘玲さんの著作です。特に面白かったのはTBS時代に読んだ『働き方2.0vs4.0』。これからビジネスパーソンとしてどう生きていくかという問いを突きつけられました。会社員として働くだけでなく、海外に出ることも含めて色々な選択肢を示してくれた本です。橘さんは日本企業における年功序列などの慣習や同質性の高さを批判的に見ていますが、提示してくれる事例や分析から、色々と影響を受けましたね。

──最後に、ハセンさんが今後挑戦したいことを教えてください。

PIVOTでのインタビューを通じて、改めて海外の情報を日本に、そして日本の情報を海外に発信したいという思いが強くなりました。日本を飛び出して、自分の目で現地を見て、取材をしないといけないという気持ちは強いですね。先日も、プライベートでスタンフォード大学とニューヨークに一週間学びに行き、大きな刺激を受けてきたところです。

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