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仲間と学びで、未来を拓く...「仲間」を重視する、人事のための「人事図書館」が話題を集める理由とは?

ニューズウィーク日本版 / 2024年6月20日 19時24分

──人事の役割がますます高度になっているのですね。

日本企業では人事の「人を守る」という役割が重視されてきて、それが労働者の働く条件や環境の向上につながりました。そうした「守り」も必要ですが、日本全体として事業が伸び悩む現代は、いかに事業を伸ばすかという「攻め」の役割も大事になっていきます。

人事のベースは「人を生かして事をなす」。この「事をなす」部分が置いてきぼりになっているともったいない。これからは、人事担当者が学び続けるだけでなく、人とつながっていき、一緒に知恵を出し合うことが大事になります。その文脈で、人事図書館という場を使っていただけると嬉しいですね。

スノーピークさんのまるで本物のような焚火台が置かれており、リラックスして話せる

人事図書館が「学び」より「仲間」を重視した理由

──改めて人事図書館のコンセプトを教えていただけますか。

人事図書館のタグラインは「仲間と学びで、未来を拓く」。図書館なので「学び」が先にきそうですが、「仲間」を先にしたのは理由があります。いくら学びがあっても仲間がいないと前に進みにくいけれど、仲間がいれば何とかなる、と考えているためです。

人事図書館の特徴の1つは、「みんなで知恵を出し合ってつくっている」という点です。毎週の利用者アンケートでいただいた改善点について、スタッフ全員でオープンに話し合います。

名刺交換や営業行為を禁止にして匿名制にしているのも、そのほうが、利用者が相談や議論をしやすくなると考えたため。また、この4月から「ほしい本、何でもそろえます」といったキャンペーンを始めたのも、利用者の要望がもとになっています。

「人事図書館に一度来た方にまた来たいと思ってもらうには?」「まだ来たことがない方に行ってみたいと思ってもらうには?」。この2つの問いに集中しています。

──図書館では色々なイベントが開催されていますよね。

人事向けのイベントは基本的に無料で開催していただけるので、イベントを企画したい方にも活用してもらいやすいと思います。企画が増えると、利用者の学びの機会も増えますから。

また、本には「ここまで読んだ」「ここが学びになった」などと付箋を貼るのもOKとしています。他にその本を読んでいる方の息づかいがわかるし、読書のきっかけが増えると考えているんです。

蔵書の3分の1は吉田さんの本、残り3分の1が寄贈された本、そして残りが全体のバランスを見ながら買いそろえた本だという

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