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現在のビットコイン価格は「高すぎ」か、実は「割安」か...オンチェーンデータから見る「本当の買い時」

ニューズウィーク日本版 / 2024年7月3日 17時41分

※一般にMVRV比率3.5以上は高い、1以下は低いとされますが、今後ビットコインの時価総額が上昇するにつれ、割高側の値(3.5)の適正値は徐々に小さくなっていくと筆者は考えています。

MVRV比率(書き込み後)

(黒線:BTC価格、橙折れ線:MVRV比率、緑枠線:MVRV比率が高い箇所、赤枠線:MVRV比率が低い箇所)
Glassnode提供のチャートにてSBI VCトレード株式会社 市場オペレーション部作成

現在の市場環境は、MVRV比率が中期で頂点(2.78)をつけたばかりであり、低いというにはほど遠い状態です。今後上昇する可能性がない、とは言えませんが、数年単位で見て明らかな割安水準ではないことがわかります。投資の要諦は「安い時に買って高い時に売る」と言われることがありますが、MVRV比率を適用することで、ある程度の判断材料を得ることができるかもしれません。

MVRV比率を応用し、よりわかりやすく相場を色分けする手法が存在するため、そちらも紹介します。

MVRVの極端な偏差(MVRV Extreme Deviations)に基づく相場の色分け

(黒線(上):BTC価格、黒線(下):MVRV比率、青:MVRV

この図では、全期間のMVRV比率の平均からの標準偏差(偏り度合い)(*3)に基づいて相場を色分けしています。赤い部分が最も割高な箇所、青い部分が最も割安な箇所になります。色分けによって、先ほどの枠線よりも、相場環境の変化が、よりわかりやすくなったのではないでしょうか。

色分けに基づけば、過去の高値水準と比較すると、今回の高値圏は「まだ過熱度が低い」と捉えることも可能かもしれません。ただし、安値圏ではない(積極的な買い時であるとは言いづらい)という点は、前図での分析と共通します。

「では一体ビットコイン価格がいくらになったら割安なんだ」と思う方がいらっしゃるかもしれません。そのような方のために、本稿の最後に、MVRVの偏差を価格モデルに落とし込んだチャートを紹介します。

MVRVの極端な偏差(MVRV Extreme Deviations)に基づく価格帯

(黒線:BTC価格、青:-1.0σ、緑:-0.5σ、黄:平均、橙:+0.5σ、赤:+1.0σ)
Glassnode提供のチャートにてSBI VCトレード株式会社 市場オペレーション部作成

この価格モデルでは、MVRV比率を援用し-1.0σの価格水準が青線で、+1.0σの価格水準が赤線で描かれています。

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