【文章力UP】「1日10分・自発的・手書き」、子どもの「論理的に書ける脳」をつくる3つのキーワード
ニューズウィーク日本版 / 2024年8月1日 15時0分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
<韓国を代表するライティング・コーチが語る、子どもが作文力を身につけるために重要な3つのキーワード>
暑い日が続く夏休み。読書や作文が苦手な子どもにとって、読書感想文は一番憂うつな宿題ではないだろうか。
なぜ作文宿題が憂うつで難しく感じるのかといえば、作文を書くとき、私たちの頭の中ではさまざまなことが起こっているからだ。
文章を書くことは、次々に浮かんでくるアイデアを取捨選択し、まとめるということだ。どう書けば伝えたいことが思い通りに相手に伝わるのかを、全体の構成、表現、語順、さまざまな角度から考える作業でもある。これは、大人であっても、論理的な文章を書く力を身につけていなければ、複雑で高度な技なのである。
しかし、韓国でライティング・コーチとして活躍し、ライティング指導歴20年を超えるソン・スッキ氏は、子どもたちへ向けて、毎日10分でもいいので、少しずつ訓練を積み重ねていけば、論理的な文章を書く力は誰にでも身に付くと述べている。
今回は受験大国・韓国でロングセラーとなっている『作文宿題が30分で書ける! 秘密のハーバード作文』(CCCメディアハウス)から、子どもの「論理的に書ける脳」をつくる3つのキーワードを抜粋して紹介する。
◇ ◇ ◇
キーワード1:「毎日少しずつ」
「世界的に活躍する一流の人たちはどんな練習をしているのか?」。
第1章でも登場したアメリカのジャーナリストのダニエル・コイルさんは、その答えを知りたいと研究を続けました。
その結果、一流の人とは、「自分の能力を伸ばすために必要なことは何かを見極めて、それを身につけるために毎日、練習に打ちこんでいる人である」ということを突き止めたのです。
このことからダニエルさんは、1日に5分ずつでも毎日行うことが、週に1回、1時間だけ集中して練習するよりもずっと効果的だと強調しています。
ところで、韓国の小学生の毎日の平均読書時間は15分に満たないという調査結果があります(日本の小学生は15分前後)。アメリカの小学校では、授業が始まる前に毎日、ライティングを行っていますが、この時間も15分間です。
この数字は、小学生が読書や作文で集中できるのが10分から15分の間であることを物語っています。(本書で紹介している)オレオ公式でロジカル・ライティングを行う時間も、みなさんの集中力が続く10分から15分が最適です。
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