キャサリン妃、化学療法終了も「まだ完全復帰はない」と皇太子妃の伝記作家 「家族第一の謎めいた人」
ニューズウィーク日本版 / 2024年9月11日 19時10分
露出という点で彼女のカムバックには細心の注意を払い、彼女がそれに対処できるようにし、過度なストレスを与えないようにしなければならない。ケイトはそのまま仕事に戻れるわけではない。もしそれを期待しているのであれば、人々は失望すると思う。
──21世紀の王室はどうなって行きますか。
ケイトは賢い女性だ。自分の考えを持っている。王族は絶大な特権を持って生まれてきた。彼らはキャリアの選択について心配する必要はない。生活のために何をするのか、住宅ローンを払うために何をするのか、ケイトは他の王族と違って普通の生活を理解している。
これから王位の世襲に疑問を抱く新しい世代に移って行く。新労働党政権の下で世襲貴族は貴族院(上院)から追放されようとしている。そのピラミッドの次の段階が君主制だ。英連邦王国のオーストラリア、カナダ、ニュージーランドでは今後20年の間に疑問視されることになる。
故ダイアナ元皇太子妃が2人の王子をどんなに立派に育てたとしても結局のところ、彼らはメディアを意識し、非常に特権的な人々だ。ウィリアム皇太子は、コーンウォール公領から毎年2500万ポンド(約46億5700万円)を手にしている。
彼はあなたや私と同じように苦労したり、考えたりすることはない。チャールズ国王は過渡的な君主になるだろう。在位15年なら90歳近くなる。もし国王がそんなに長く在位するのであれば、次の世代はどうなるのだろうと考える人がたくさんいるだろう。
ウィリアム皇太子はあれをやろう、これをやろうとするのを私たちは見てきた。ケイトは早期教育の問題に取り組んでいる。次の王妃になるまで、おそらくその先も彼女の主な課題になる。5歳以下の幼い子どもやホームレスの生活を改善しようとする人を批判することはできない。
本当に若い世代、つまり40代以下、30代以下、20代の人たちを対象にしなければならない。その世代には王室とのつながりの欠如という問題がある。チャールズ国王は故エリザベス女王の時代よりも小さな王室のビジョンを持っている。
新しい君主制とは何なのか。北欧の王室風になるのか、違うスタイルになるのか、オランダのようになるのか、分からないが、同じ方向性ではないようだ。ウィリアム皇太子とケイトが英連邦ツアーを行った時、植民地の支配者として見られていると感じた。
彼らは自分たちの立ち位置を確認しなければならない。一般家庭出身のケイトはウィリアム皇太子に助言する重要な役割を果たすと思う。より批判的な方法で助言する人たちを加える必要がある。王族の周りには常にイエスと言う人がいるが、それが常に正しい答えとは限らない。
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