ベテラン書籍ライターが「本を出したい」なら「100の格言」を書けばいいという理由【出版業界】
ニューズウィーク日本版 / 2024年9月26日 17時55分
・シャンプーで髪を洗ってはいけない
・毛先の10センチよりも、前髪の1センチ
・帰国子女は飲み会で3回髪型を変える
・キューティクルを整えると人間関係も整う
・髪には賞味期限がある
・雨の日は髪に蓋をする
・女性の知性は後頭部に宿る
格言が100本あれば本になる
朝までに100本考えて、ゼミのFacebookグループに投稿して眠ったのですが、これらの格言は、その後上梓した『女の運命は髪で変わる』(サンマーク出版)という本で、そのまま見出しになったり、本文の骨子になったりしました。
私の企画は最終プレゼンでは全然評価されず撃沈したのですが、これらの格言を見た編集者さんが、「本にしてみましょうか」と声をかけてくださったのです。この書籍は、発売3ヵ月で7万部を超え、その後も19刷まで重版しました。
ここで教えてもらった「自分ならではの格言を考える」方法は、書籍の構成を考える上でもとても有効でした。ですので、その後、ライターとしてお手伝いする書籍においても(編集者さんと相談して)著者さんに格言を考えてもらっています。
◇ ◇ ◇
佐藤友美(satoyumi)
ライター/コラムニスト 1976年北海道知床半島生まれ。テレビ制作会社勤務を経て文筆業に転向。日本初のヘアライターとして、ベストセラーとなった『女の運命は髪で変わる』(サンマーク出版)や『書く仕事がしたい』(CCCメディアハウス)、『ママはキミと一緒にオトナになる』(小学館)などを執筆。自著はすべて重版している。わかりやすい解説でテレビ・雑誌・講演などの出演オファーが絶えない。自身の著作のみならず、ビジネス書、実用書などの執筆・構成を手掛ける書籍ライターとして50冊以上の書籍の執筆に関わっている。特筆すべきは、自著・ライターとしての書籍63冊のうち29冊は持ち込み企画であることと、持ち込み企画のほうが重版率が高いこと。
近年は、日本で最も入塾倍率が高いと言われる「さとゆみビジネスライティングゼミ」を主宰。ライターだけではなく様々な職業のビジネスパーソンを「書ける人」に育てている。卒ゼミ生と運営するメディアCORECOLOR(コレカラ)の人気連載「編集者の時代」には、ベストセラー編集者が続々登場し、出版業界で話題を集めている。
『本を出したい』
佐藤友美[著]
CCCメディアハウス[刊]
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