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「本を出したい」人必見...出版社への企画の持ち込みを成功させるコツ【出版業界】

ニューズウィーク日本版 / 2024年9月27日 17時55分

企画の持ち込みは、断られてもめげないこと/pixabay

ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
<企画の持ち込みを得意とする売れっ子ライターが経験からシェア。考慮したい「企画のサイズ感」とは>

ライターでコラムニストの佐藤友美氏は、作家として8冊の単著と3冊の共著を出版し、書籍ライターとして52冊のビジネス書や実用書の執筆に携わってきた。とりわけ出版社に企画を提案することが得意で、携わった63冊のうち29冊は持ち込み企画だったという。

ビジネスパーソンが「出版社から本を出す」ための方法を一から解説した『本を出したい』(CCCメディアハウス)より、企画で出版社を納得させるコツを取り上げる。

※全3回の第3回(第1回:自著をヒットさせてきたライターが語る「本を出したい」人が知っておきたいこと /第2回:ベテラン書籍ライターが「本を出したい」なら「100の格言」を書けばいいという理由【出版業界】)

◇ ◇ ◇

うちの出版社向きの企画じゃない、とは?

私がファッション誌のライターを辞め、書籍ライター[編集部注:ビジネスパーソンやアーティスト、タレントなど、「その道のプロ」の視点を本にまとめる仕事]を目指したばかりの頃、ライター養成講座で知り合った編集者さんや、ライターの友人に紹介してもらった編集者さんに企画書を持ち込んでいました。

そのときに、何度か言われたのは、「これ、うちの出版社向きの企画じゃないと思うよ」という言葉です。「うち向きの企画じゃない」を詳しく聞くと、その答えは大きく2つに分かれました。

1 このジャンルはうちの出版社の得意分野ではない(扱っていない)
2 このテーマはうちの出版社で扱うサイズ感ではない

出版社には得意ジャンルがある

まずひとつめです。これは、私もファッション誌で仕事をしていたときはまったく知らなかったのですが、出版社には、それぞれ得意ジャンルの書籍があります。

たとえば、ビジネス書が得意な出版社、暮らしや健康などの実用書が得意な出版社、学習参考書が得意な出版社、タレント本などのエンタメ系が得意な出版社......など。そもそも書籍は扱っていない出版社もあります。

過去に二度、一社は100年、もう一社は50年の歴史を持つ老舗出版社で「その出版社初のビジネス書」を担当する経験がありました。どうしてそういうことになったかというと、どちらも雑誌の編集長さんと「この美容師さんの美容本ではなくビジネス書を出したい」と盛り上がったからです。

ファンの多い2人の書籍は、どちらも発売後数日で重版したのですが、普段そのジャンルを扱わない出版社でつくることの難しさを感じる機会にもなりました。

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