目の健康促進に役立つ6つの栄養素と「20-20-20」のルールとは?
ニューズウィーク日本版 / 2024年9月18日 15時6分
レオニー・ヘルム
<デジタル機器の画面から目が受ける影響は大変なもの。目の健康を日常的に守るポイントを専門家に聞いた>
私たちは、歯や肌、髪といった顔のパーツのケアに多くの時間とお金を費やしている。そのくせ、目が日常的に受けている負担については、それほど深く考えない。
デジタル機器のスクリーンに向き合う時間が急増した今、目はこれまでにないプレッシャーにさらされている。目の健康を保つために、やれることは何でもやるべきだ。
検眼医でアメリカ検眼協会(AOA)の会長を務めるロナルド・ベナーに、目の健康を保つ簡単な方法を聞いた。
「近視、遠視、乱視、老眼などの屈折異常は、視力障害の最も一般的な原因」と、ベナーは言う。
「これらの症状は、コンタクトレンズの不適切な衛生状態(例えばレンズを着けたまま泳いだり、眠
ったりするなど)や、不正確な処方箋で作った眼鏡やコンタクトレンズの着用、デジタル機器の使いすぎ、あるいは適切な保護眼鏡を着用しなかったことによっても起こる」
目の問題の一部は加齢が原因で、大抵は40代半ばくらいから起こる。
「特に本を読んだりデジタル機器を使う際に、近いものがはっきり見えないという問題が出てくる。ほかには、遠くのものが見えにくい、暗い所や夜間に見えにくい、光やまぶしさに過敏になる......などがある」
「20-20-20」が効果あり
加齢による問題だと聞けば、軽く考えてしまうかもしれない。だが、加齢黄斑変性や白内障、緑内障など、より深刻な問題の兆候の可能性もある。
「目の問題は、明らかな兆候や症状がないまま進行することがある。かなり重くなるまで気付かないことも多い。しかし視力を脅かす病気の多くは、早期の診断によって治せたり、進行を遅らせることができる」と、ベナーは言う。
そのため目の健康状態に関係なく、年に1度は定期検診を受けることが大切だ。
コンピューターのない生活は、もう考えにくい。画面を見続けることが目に与える影響はいくつもあるが、最も一般的なのは疲れ目。まばたきをすると、ぼやけていたものがよく見えるような感覚があれば、それは眼精疲労だ。
「目を2〜3秒つぶり、また開けるという、まばたき運動を繰り返すと、スクリーンを見続けることで生じた眼精疲労には効果がある」と、ベナーは言う。
「定期的に休憩を取り、理想的には外を散歩するなど、近くのものを見続けないようにするといい」
ベナーが勧めるのは「20-20-20」のルールだ。
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