1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 映画

羽生結弦がいま「能登に伝えたい」思い...被災地支援を続ける羽生が語った、3.11の記憶と震災を生きる意味

ニューズウィーク日本版 / 2024年10月4日 17時11分

幸せですよ。みんなが喜んでくれるから。

──それが羽生さんにとっての幸せなのですね。

だって、日々生きるのって意外と大変じゃないですか。ご飯食べるの面倒くさいなとか......あ、これは僕に限ってかもしれないけど(笑)。

例えば、ずっと寝ていたいな、不摂生したいなって思ってもなかなかそんなことを許してくれるような社会ではない。世の中には何かしらのルールがあって、そのルールに従って生きていくしかない。みんなそのルール内で頑張っていると思うんです。

僕はスケートっていう場所で、スケートのルール内で一生懸命頑張っている。自分という一つの命で何万人もの方々に向き合わなくてはならなくて、「何万人分ものエネルギーないよー」って思うんですけど、でもそれでもなんとか努力をしている。

だから、観客全員がすごく良かったと思ってくれるわけでなくても、誰かが幸せだと思ってもらえるようなことがあったら、それだけで報われた、幸せだなって。だからたぶん今が一番幸せな自分だと思います。

──22年7月のプロ転向会見では、「僕にとって羽生結弦という存在は重たい」と言っていました。それはまだ変わらないですか?

正直、重たくないなって思ったことはないです。でもこの重さが、自分の命の意味をすごく考えさせてくれているとも思う。

もちろん分離してしまいそうなときというか、いわゆる世間一般で見られている羽生結弦と、それに追い付けなくてすごくネガティブな感情の自分がいた時期もありました。

でも、羽生結弦だから一生懸命生きていこうと思えているわけだし、僕の場合、演技をする場所があって期待していただける社会が存在する限り、頑張んなきゃいけない。

もしかすると、「頑張らなきゃいけない」は「生きなきゃいけない」っていう意味と似ているんじゃないかな。僕はそう思っています。

9月15日のチャリティー演技会後、金沢市内で本誌の取材と撮影に応じた羽生結弦 TORU YAGUCHI FOR NEWSWEEK JAPAN

TORU YAGUCHI FOR NEWSWEEK JAPAN

TORU YAGUCHI FOR NEWSWEEK JAPAN

9月14日のスケート教室の様子 ©TORU YAGUCHI

9月15日のチャリティー演技会では「春よ、来い」を披露した ©TORU YAGUCHI

チャリティー演技会の前日リハーサルから ©TORU YAGUCHI

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください