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衝撃の暴露...トランプとプーチンの「黒い蜜月」・核戦争を回避したバイデン政権の裏側が明らかに

ニューズウィーク日本版 / 2024年10月17日 16時2分

22年の侵攻開始のわずか2日前、トランプはプーチンの侵略を称賛するような行動に出た。右派のラジオ番組に出演し、プーチンによるウクライナ東部の独立承認を「天才的」と評したのだ。

側近も戸惑う蜜月ぶり

新著は「トランプがプーチンを批判しようとしないのは1回限りの出来事ではなく、一貫した性格的特徴だ」と指摘している。

ウッドワードによれば、トランプが大統領退任後もプーチンと電話しているという情報のソースは、トランプ側近の匿名の1人のみ。ただし現在もトランプの最側近であるジェーソン・ミラーもウッドワードの話を完全には否定せず、「異議を唱えたい」と答えたという。

さらに、トランプは本当に電話1本でウクライナ戦争を解決できるのかという質問に対し、ミラーはこう答えた。

「できると思う。彼は相手の弱点を知っていて、双方を動かせる要素を分かっている。(プーチンとウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領に)それぞれ1本電話するだけで実現できるだろう」

ウッドワードの新著『戦争』 COURTESY OF SIMON & SCHUSTER

ウッドワードは、トランプ政権で国家情報長官を務めたダニエル・コーツが、トランプとプーチンの関係に長年困惑していたとも指摘している。コーツは、トランプは「プーチンに手を差し伸べ、決して彼を悪く言わない。私にとっては‥...恐ろしいことだ」と語っている。

一方、トランプ陣営の広報担当者スティーブン・チョンは、新著は嘘だらけの作り話だとしてウッドワードへの個人攻撃を展開。「彼は精神を病んだごろつきだ。頭の回転が遅く無気力で無能、全体的に個性のない退屈な人間だ」と述べた。

新著では、22年にバイデンが直面した「10月ミサイル危機」の恐ろしい詳細も記されている。ロシアの侵攻開始から半年ほどがたち、ウクライナの反転攻勢が始まった同年秋、バイデン政権の元に、プーチンが戦場での苦境に絶望を募らせているという危険な情報が届き始めた。

米情報機関は、ロシアが戦術核を使用する可能性を50%と判断したという(侵攻初期の5%およびその後の10%と比べると劇的な上昇だ)。

著書によれば、バイデンはジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)に、「あらゆるチャンネルを使ってロシアと連絡を取り、われわれがどう反応するかを伝えろ」と即座に指示した。

バイデンは「直接的な脅し文句ではない威圧的な言葉」を使うようチームに命じ、「ウクライナとの交渉のためではなく、米ロが大惨事を回避するためにチャンネルを開く必要がある」と語ったという。

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