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衝撃の暴露...トランプとプーチンの「黒い蜜月」・核戦争を回避したバイデン政権の裏側が明らかに

ニューズウィーク日本版 / 2024年10月17日 16時2分

ロシアの軍事パレードに登場した核ミサイル(今年5月) GETTY IMAGES

ロイド・オースティン米国防長官は22年10月21日の電話会談で、ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相(当時)にこう警告した。

「われわれの指導者も、そちらの指導者も、核戦争には勝者は存在せず、絶対に手を出してはならないと繰り返し述べてきた。(核を使用すれば)双方にとって存続を脅かす対立の道に踏み出すことになる。滑りやすい坂道に足を踏み入れるな」

オースティンはまた、もし核兵器が使われたら「ウクライナにおけるわれわれの作戦行動を縛ってきた制限を全て見直すことになるだろう」と述べたという。「これによりロシアは、あなた方ロシア人には想像できないレベルで国際舞台で孤立することになるだろう」

これに対し、脅迫されるのは気に入らないとショイグが答えると、オースティンはこう返したという。「私は世界史上最も強力な軍隊の指導者だ。脅迫などするものか」

2日後、ショイグは電話をかけてきて、ウクライナ側に「汚い爆弾」を使う計画があるとの虚偽の主張をした。核兵器使用の口実にするために嘘を持ち出したというのがアメリカ側の見立てだ。

「あなたの言うことは信じられない」とオースティンは答えたとウッドワードは書いている。「そうした兆候は見つかっていないし、世界にもすぐに見抜かれるはずだ。やめておきなさい」。ショイグはこれに対し、「分かった」と答えたという。

プーチンは「ウクライナ危機など火急の問題を数日で解決してくれる」とトランプへの期待を口にする GETTY IMAGES

「オバマの対応は失敗だった」

ウッドワードによれば、当時、国防総省の幹部を務めていたコリン・カールは後になって、ウクライナ侵攻が始まって以降で22年秋がたぶん「最も背筋が凍る思いをした」時期だったと語ったという。

一方でこの時期、バイデンは世界の指導者として、1962年のキューバ・ミサイル危機でソ連に立ち向かったジョン・F・ケネディ大統領ばりの気概を見せたのかもしれない。かつて副大統領として仕えたバラク・オバマ元大統領についてバイデンが述べたという、批判的な発言は注目に値する。

ロシアは14年、ウクライナ東部の一部を「占領」するとともにクリミア半島をロシアに併合した。この時、オバマは比較的穏やかな対応を取ったが、それは大きな過ちだったとバイデンは言ったのだ。

「おかげでこんなことになってしまった。われわれの大失敗だ」とバイデンは述べたという。「バラクはプーチン(のやること)をまともに取り合おうとしなかった。プーチンにそのまま続けていいと許可を出してしまったんだ。で、私がそのいまいましい許可を取り消そうとしているわけだ!」

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