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【インタビュー】LL・クール・J、11年ぶりの新作に込めた「ヒップホップへの愛」

ニューズウィーク日本版 / 2024年10月25日 15時20分

通常ならパブリック・エネミーあたりが曲にしそうなテーマだ。しかも10年以上前の事件について、なぜLLは曲を書くことにしたのか。

Spirit of Cyrus

当時、LLは警察関係者や友人から、「君は見た目がドーナーに似ているから、ドーナーの身柄が確保されるまで外出しないほうがいい」と忠告されたのだという。

「ラッパーとして、あらゆる人種やジェンダーを受け入れ、尊重しているつもりだ。でも世の中で起きていることを扱わないのは、アーティストとして無責任だし臆病だと思った」と、LLは語る。「自分の文化のために声を上げないでどうする? 『NCISに出演してがっぽり儲けた』とでも歌えばいいのか」

ヒップホップは昨年、誕生から50周年を迎え、40代や50代のラッパーも増えた。それだけにLLは、ヒップホップは若者だけの音楽ではないことを証明したいと考えている。「LL・クール・Jがラップのアルバムを発表しなかったら、世界を、そして自分自身をだましている気がする」

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