家族仲は険悪に...4姉妹ユニット「シスター・スレッジ」から脱退後「末っ子キャシー」はどうなった?
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月6日 17時25分
シャノン・パワー for WOMAN
<米大統領選でハリス陣営に提供、大ヒット曲「ウィー・アー・ファミリー」の持つ力とキャシー・スレッジの現在地とは──(インタビュー)>
アメリカ人ならずとも、たいていの人はキャシー・スレッジ(65)の歌声を一度は聞いたことがあるはずだ。
彼女は往年の姉妹ユニット「シスター・スレッジ」のリードボーカル。1979年の大ヒット曲「ウィー・アー・ファミリー」は世界中の歌手にカバーされ、テレビ番組『セサミストリート』でも使われ、分け隔てのない共感と連帯を呼びかけるメッセージソングとして2008年に「グラミーの殿堂」入りを果たしている。
発表から45年たった今も、この曲は人々の心を一つにし、元気を与える。キャシー自身、アメリカが政治的にも文化的にも深く分断されている今こそ、みんなで「ウィー・アー・ファミリー」を歌うべきだと思っている。
「あの歌には、人々に何かを与える力がある。一体感だけじゃなく、なんて言うか、愛を呼び覚ます力がある。だって本物だから」。キャシーは本誌にそう語った。
デビー、ジョニ、キムとキャシーの4姉妹で結成されたシスター・スレッジのヒット曲には、「シンキング・オブ・ユー」や「ヒー・イズ・ザ・グレーテスト・ダンサー」などもある。しかし、今なお歌い継がれているのは「ウィー・アー・ファミリー」だ。
1984年当時のシスター・スレッジ HARRY LANGDON/GETTY IMAGES
キャシーは13歳の頃から、ツアーで世界を回ってきた。最初はシスター・スレッジの一員として、89年以降はソロのアーティストとして。その長いキャリアで得た一番大事なものは何かと聞くと、名声でもお金でもなく、聴衆の心からあふれる感動だとキャシーは答えた。
「みんな、あの歌のあの声を聞くとハッピーになれると言ってくれる。いろんな世代の人が、ほほ笑んだり、笑ったりしてくれる。そういうのを見ると思ってしまう。これって、すごいよねって」
目下の願いは、「ウィー・アー・ファミリー」のパワーを今の時代に役立てること。
7月には現職のジョー・バイデンが高齢を理由に選挙戦からの撤退を表明し、副大統領のカマラ・ハリスが後を継ぐ形で民主党の大統領候補となった。対するは、2020年大統領選での敗北を今も認めていない共和党のドナルド・トランプ。支持率は拮抗している。
だからキャシーは同僚を通じてハリス陣営に、大統領選の投票日までは、どんなイベントでも好きなだけ「ウィー・アー・ファミリー」を流していいと伝えた。
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