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家族仲は険悪に...4姉妹ユニット「シスター・スレッジ」から脱退後「末っ子キャシー」はどうなった?

ニューズウィーク日本版 / 2024年11月6日 17時25分

歌以外の才能が開花

しかしキャシーは、決して姉たちを恨まなかった。歌うことに制約があるのなら、それ以外の仕事にも挑戦すればいいと思った。

例えば、伝説的な女性歌手ビリー・ホリデイと1940年代のジャズ・シーンにささげるショー「ザ・ブライター・サイド・オブ・デイ」を企画・主演し、多くの曲を書いた。テレビ番組や音楽フェスティバルのプロデュースもたくさん手がけた。

今は娘のクリステン・ガブリエルと一緒に、ポッドキャストで「ファミリー・ルーム」と題する番組を主催し、自分たちのステージ衣装のデザインにも深く関わっている。「ウィー・アー・ファミリー」をベースにしたミュージカルの構想もある。

仕事には「いろいろな道」があり、自分はどの道も「存分に楽しんでいる」とキャシーは言う。だから、今さら姉たちと一緒にステージに立ちたいとは思わない(なお2番目の姉ジョニは17年に死去している)。

「ある友人に、『自分のやりたいことは分かってるつもりだけど、人生の目的を見つけるには一生かかるかも』と言われたことがある。でも今の私は、自分の人生の目的を見つけたような気がする」とキャシーは言い、こう続けた。

「それは歌でみんなを元気にすること。今までのように歌い、書き、やり続けるだけ」

キャシーはまた、歌以外の自分の才能を世界に示し、創造的な可能性を実現できる「プロデュースという仕事にワクワクしている」とも語った。今の彼女にとって最も重要なのはプロデューサー業であり、シスター・スレッジの再結成は後で考えればいいと思っている。

「おかしな話だけど、知っておいてほしいのは、私たちはずっとこうやってきたということ、そして新たな領域に入るのは新鮮だということ」だと、彼女は言う。「シスター・スレッジの再結成を完全に否定はしない。でも今は自分の手がけている仕事をもっと追求していきたい」

人々を鼓舞し、高揚させるという目的に気付いた今、キャシーは愛と連帯の深いメッセージを込めたグルービーなバラード「プロミス・ミー」の発表にもゴーサインを出した。20年前に書いて、ずっと眠らせておいた曲だが、今こそみんなに聴いてほしいと思うからだ。

「時が熟したってことね」と、彼女は言う。「もう何年も前に書いた曲で、当時は受け入れられなかったかもしれないけれど、今なら受け入れてもらえる。そんな気がする」

「今の人は、温かさや居心地の良さを感じるノスタルジックな感覚を大事にしたいのだと思う。そして、私たちはそこから少し離れてしまったと思う」。そう語るキャシーは娘に、「プロミス・ミー」は「もし神様がラブソングを書いたらこんなふうになりそうな曲」だと説明している。

「私たちは、いま生きているこの空間で、とても孤独だと感じている。だから、愛のメッセージを伝えようと思った」と、彼女は言う。

たいていの場合、65歳は引退の花道を考えたくなる年齢だが、キャシーは今こそ新たな一歩を踏み出そうとしている。「ええ、私もワクワクしてる。みんなも待っててね」

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