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Z世代の45%は「酒を飲んだことがない」...アルコールを出さない「しらふバー」が「意外な目的」で人気に?

ニューズウィーク日本版 / 2025年1月23日 14時38分

ノンアルビールを作ったジョン・ウォーカー(左)とビル・シュフェルト ATHLETIC BREWING COMPANY

「ぱっとひらめいた瞬間」からフルフレーバーのノンアルコールビール作りに全力を注いできたシュフェルトは、その間に市場が成熟し、若い世代を中心に「ソバーキュリアス」の消費者の存在感が高まるのを実感した。

市場調査会社ニールセンIQによると、飲酒可能な21歳以上のZ世代(90年代後半~00年代初頭生まれ)の消費者の約45%がアルコールを飲んだことがない。一方、ミレニアル世代(80年代~90年代半ば生まれ)は36%、X世代(60年代~70年代後半生まれ)は32%だった。

「アスレティックがこの市場に参入した約8年前、顧客は年配層が多く、男性中心だった。アルコール依存症から回復した人や車を運転しなくてはならないタイプの人が顧客だった。その後、若年層へのシフトが急速に進んだ。今では私たちの顧客の79%が45歳以下で、25~35歳の年齢層が大半を占めているとみている」

「(Z世代は)法的に飲酒可能な年齢に達した時点で、社会的な後ろめたさがないノンアルコールの優れた選択肢を持つ最初の世代だ」と、シュフェルトは言う。

「入手が容易でマーケティングのサポートもあるので、この世代は当然、そちらに流れていくだろう」

俳優トム・ホランド(左)もノンアルビール「BERO」を立ち上げた BERO

Z世代はビールやワインをあまり飲まないことで知られる。飲酒量は1つ上のミレニアル世代の3分の1だ。一方で、ノンアルコール飲料の人気は急上昇している。

統計調査会社スタティスタによると13年以降、アメリカ人のビール消費量は横ばいだが、ノンアルコールビール市場は18〜23年に15%拡大して213億ドルに達した。調査会社フューチャー・マーケット・インサイトによると、この数字は33年までに倍増しそうだ。

こうした見通しを受け、ノンアルコールビール市場には新規参入が相次ぐ。今はほとんどの大手ビールメーカーがノンアル商品を販売しており、成人のノンアルコール飲料市場の85%を占めるとされる。

ビールの代替品ではない

映画『スパイダーマン』シリーズで知られる俳優トム・ホランド(Tom Holland)も「新規参入者」の1人だ。28歳のホランドは、Z世代寄りのミレニアルと言える。かつてはビールをがぶ飲みしていたというホランドだが、2年間の禁酒を経て、24年10月にノンアルコールビールのブランド「ベロ(BERO)」を立ち上げた。

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