環境省「マイク切り」問題で担当者が現地謝罪へ 水俣病被害者への対応に官房長官も「不適切」
日刊スポーツ / 2024年5月7日 19時19分
今月1日に熊本県水俣市で開かれた水俣病の犠牲者慰霊式後の被害者団体と伊藤信太郎環境相らとの懇談会で、環境省側が被害者団体側の発言をさえぎったりマイクの音を絞るなどした問題を踏まえ、環境省は7日、現地にいた担当者がマイクの音を切ったことを認めた。
記者への説明の場で「団体の方の不信をあおる対応は、適切ではなかったと考えている。不信感を与えたことは申し訳ないと思っている」と述べ、不適切な対応だったとの認識を示した。
伊藤信太郎環境相は、水俣病を担当する特殊疾病対策室長に対し、水俣市に出向いて団体側に直接謝罪するよう指示したという。
当日は発言者の制限時間を3分とし、時間を過ぎた発言者のマイクを切ったといい「深い思いを話している途中に、切ってしまう不手際があった」と述べた。発言が制限時間を過ぎた場合にマイクの音量を切る運用は昨年も同様だったというが、昨年は結果的に行われなかったという。
伊藤氏の帰京予定があり時間が限られていたというが、スケジュールに余裕を持たせたり、発言3分という時間の設定などについて、今後の検討課題とした。
出席者の発言のマイクが切られる事態は、1日に水俣市で行われた犠牲者慰霊式の後、伊藤氏と水俣病患者らでつくる8団体との懇談会の場で起きた。団体側の代表者らが思いを訴えているさなか、3分の持ち時間が過ぎると環境省側がマイクの音量を下げるなどの対応をしたことで、団体側からも抗議の声が強まっている。水俣病被害者・支援者連絡会は7日、今回の環境省側の行為は「言論を封殺する許されざる暴挙」とした上で、伊藤環境相の謝罪と、十分な時間を取った意見交換の場を改めて設けるよう求めることを明らかにした。
林芳正官房長官も7日の会見で「関係者のご意見を丁寧に聞く重要な機会に、環境省の対応で関係者の方々を不快なお気持ちにさせてしまったことは、適切な対応だったとは言えない」と指摘した。
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