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政倫審 「与えられた時間が少なく、議論が深まらない」 現場取材したアナウンサーが指摘

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年3月1日 12時45分

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衆院政治倫理審査会を終え、退室する岸田文雄首相(手前)=29日午後3時28分、国会内(代表撮影)

2月29日、現職首相として初めて岸田総理が出席した衆院政治倫理審査会(政倫審)が開催された。政倫審を現場取材したニッポン放送・小永井一歩アナウンサーが3月1日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」にてその模様をレポートした。

衆院政治倫理審査会を終え、退室する岸田文雄首相(手前)=2024年2月29日午後3時28分、国会内(代表撮影) 写真提供:産経新聞社

衆院政治倫理審査会を終え、退室する岸田文雄首相(手前)=2024年2月29日午後3時28分、国会内(代表撮影) 写真提供:産経新聞社

政治倫理審査会で岸田総理が政治資金規正法の改正を明言

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岸田総理)国民の皆様方に大きな疑念を招き、そして政治不信を引き起こしていることに対しまして、自民党総裁として、心からお詫び申し上げます。

野田元総理)もう内閣総理大臣としては、政治資金パーティーはやらないと明言できないのですか?

岸田総理)結果的に在任中はやることはないと考えております。

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岸田総理大臣は2月29日、自民党派閥の政治資金規正法違反事件を受けた衆議院政治倫理審査会に出席し、国会議員本人への罰則を強化する政治資金規正法の改正を今国会中に実現する意向を表明した。また、事件に関係した安倍派議員らについては、党として処分を検討する考えを示した。

新たに踏み込んだ発言はなかった

飯田)現職の総理として、初めて政倫審に出席しました。ポイントはどこだと感じましたか?

小永井)まずは約15分間、総理自身が弁明を行いましたが、自分自身の弁明というよりは自民党全体、政治全体への不信感を招いていることに対し、危機感の部分を強調していたのが印象的でした。その後、与野党ともに質疑が1時間ほど行われました。立憲民主党・野田元総理の質問に対して「結果的に総理在任中は政治資金パーティーを行わない」と発言した他、政治資金規正法の改正についても明言しました。これらが新たに出てきた内容ですが、これまでの予算委員会での答弁から新しく踏み込んだ発言があったかと言うと、「決してそうではなかった」という印象を受けました。

ヤジもなく、淡々と粛々と進んだ政倫審

飯田)昨日(29日)は岸田総理と、二階派の事務総長だった武田良太氏の2名が出席しました。野党議員を中心に質問が出ましたが、攻め方はどうでしたか?

小永井)各会派1人ずつ、10~20分の持ち時間の範囲内で質問を行っていたのですが、国会審議と比べて、一言で言うと異様な雰囲気でした。私は両方とも傍聴したのですが、開催にあたって、まず会長から「静かな環境で行うように」という発言がありました。

飯田)異様な雰囲気。

小永井)さらに「不規則な発言はしないように」という忠告があり、委員がそれをある程度守っていたのです。例えば「安倍派のキックバックがいつから行われていたか、総理は確認しているのか?」という質問に対し、岸田総理が「確認できていない」と少し不十分な答弁をしたとしても、野党議員たちは「おかしいだろう」「答えていないではないか」というようなヤジを入れることもなく、また質問に対する拍手もありませんでした。疑惑追及の場である一方、どこか淡々と粛々と進んでいた部分はありました。

質問時間が短く、議論が深まらない

飯田)きょう(3月1日)は安倍派の幹部だった方々が出るようですが、どこまで話が進むかは、なかなか難しいところがありますか?

小永井)政倫審の限界と言いますか、虚偽の答弁をしたとしても罪には問われませんし、質問は議員1人につき1回だけなのです。質問時間も、最も長い立憲民主党でさえ20分程度しか与えられていません。1度きりの出席で終わってしまうので、傍聴していても、なかなか議論が深まっていかず、質問する側も次の話題にいかないと持ち時間がなくなってしまうので、焦りのようなものも見えました。

安倍派4人はなぜ公開での開催を拒んだのか

小永井)もう1つ、マスコミフルオープンでの開催に関し、特にきょう出る安倍派4名のなかでは「消極的な議員が多かった」という報道もあります。「なぜ公開での開催を拒んでいたのか」というところは追及されると思いますので、どのように答えるのか注目しています。

飯田)これまでの経緯を見ていると、例えば西村前経済産業大臣は「俺も出る」と言ったのに、そのあと「やっぱりやめた」となった。なぜそうなったのかが気になります。

小永井)昨日、二階派の事務総長だった武田良太氏が、「武田議員はどのような開催を望んでいたのか」と質問を受けたのですが、「私自身はメディア公開での政倫審を望んでいた。それ以外、一切条件をつけたことはありません」と断言したのです。ただ、2月26日に野党の国会対策周りを取材したのですが、そのとき野党の方が話していたのは、与党側から電話が来て、西村氏と武田氏は「条件付きの公開ならOK」という意向を示していた。しかし、そのあと西村さんが断りを入れ、残る武田さんも「どうして自分だけなのだ」と断りを入れてきたようです。マスコミオープンの場で立憲民主党の国会対策の担当者が話していたので、「食い違っていた部分があるのではないか」と感じました。もしかしたら自民党の国対側が、事実ではないけれど、あえて「両方ともダメだ」と野党側に伝えていた可能性もあるので、その辺りはまだわからない状況です。

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