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全国日本料理コンクールで最高賞 沖縄の創作料理店代表、サステナブル部門で ゴーヤーの種やワタ活用

沖縄タイムス+プラス / 2024年3月24日 7時40分

農林水産大臣賞を受賞した知念司さんの作品

 第33回全国日本料理コンクールが20日、東京都のサンケイプラザで開かれ、浦添市の創作料理店「ゆうづき」代表の知念司さん(47)がサステナブル部門で最高位の農林水産大臣賞に選ばれた。ゴーヤーの種やワタなど、通常廃棄される食材を使った意外性が評価された。知念さんは「食材を無駄にしないよう工夫することで、料理の幅が広がる」と話す。(政経部・大川藍)

 同コンクールは日本料理の技術を競う国内最大規模の大会で、コロナ禍の中止期間を経て5年ぶりに開催された。郷土料理部門、現代日本料理部門に加え、環境負荷を抑えた料理を評価するサステナブル部門を今回新たに設置。料理内容が持続可能な開発目標(SDGs)17項目のいずれかに該当すること、一人前の原価を千円以内に抑えることなどを条件とした。

 知念さんは外食業界共通の課題である食品ロスに着目。調理で廃棄されることの多いゴーヤーの種やワタ、豚の皮を使い、沖縄らしさを全面に出した前菜に挑戦した。ゴーヤーのワタを筒状にくりぬき、油で揚げた後に油みそを塗って焼いた「ゴーヤー豚皮田楽」は、なすみそのような香ばしさが特徴。また店での調理時に余った豚の皮を廃棄せず冷凍し、甘辛く炊いて固め、煮こごりにした。

 浦添市特産の桑の葉や魚の内臓など、さまざまな食材を検討したが、全国の審査員にも知名度のあるゴーヤーと豚を選択。見た目の美しさにもこだわった。「種やワタ、皮などをメインに仕立てるのは難しかったが、一目で食材の特徴がわかるよう何度もレシピを練り直した」という。

 種を一つずつ外して揚げたり、ワタをたたいて生地に混ぜ込んだりと手間はかかるものの、今後店での提供も検討するという。知念さんは廃棄予定の食材を使った料理で店の付加価値を高め、「お客さんの驚く顔が見たい」と話す。

 知念さんは2016年にも同コンクールの郷土料理部門で農水大臣賞を受賞した経験を持つ。

 2度目の受賞を受けて知念さんは「沖縄の料理人も全国の舞台で十分に通用すると示すことで、今後挑戦する若い人の刺激になれば」と話した。

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