保育園は「開かずの6年」、職員は半数が欠員の恐れ 渡名喜村の人材難は人ごとじゃない【タイムス+プラスから1月4日~10日】
沖縄タイムス+プラス / 2025年1月11日 11時0分
1月7日はムーチ―(鬼餅)でした。暦通りの「ムーチ―ビーサ」でここ数日寒い日が続いています。ダウンジャケットを着ている人を街中でよく見かけるようになりました。大雪の列島とは寒さの度合いが違うとはいえ、慣れていない体にはこたえます。きょうから13日の成人の日にかけて気温が下がるようです。
インフルエンザも全国規模で流行しています。昨秋、子どもの頃以来のインフルエンザにかかりましたが、高熱と頭痛とだるさで相当きつかったです。沖縄県内の患者数も増え、那覇市では警報が発令されました。「うつらない」「うつさない」よう、体調管理と感染対策にご注意ください。
人口減少 やせ細る離島の窮状
2025年が幕を開け、注目を集めたのは新年企画の「人口格差 振興策を問う」。人口300人足らずの渡名喜村の苦境を政経部の東江郁香記者がリポートしています。
渡名喜村では職員の欠員が続いていて、2025年度には退職などに伴って定数の半分近くまで減る可能性があります。村は新規事業ができず、最低限の住民サービスを維持するので手いっぱいの状況だといいます。
保育園を造っても保育士の応募がなく、2019年に開所してから一度も利用がないとの記事には衝撃を受けました。「ハコモノを整備するだけでは人は来ない」との住民女性の声が、人材難の窮状を表しています。
近年減少に転じるまで、県全体としては順調に人口を伸ばしてきた沖縄。私自身、沖縄本島、それも県都那覇市で暮らす中で、国内各地や県内離島で急速に進む人口減少に対して、危機意識を強く持てていませんでした。
人がいなくなり、行政運営や生活に支障が出て、さらに人が減ってしまう悪循環。渡名喜村の課題は離島に共通する課題で、今後はどこの自治体にも起こり得ます。人口減少に特効薬はありませんが、自分ごととしてしっかり考えていきたいです。
移住して生計を立てる難しさ
元新聞記者の仲村時宇ラさんのウェブ連載「海人になりたい 元記者の奄美移住釣り日記」4回目は、移住して漁業で生計を立てる難しさについて書いています。
鹿児島県・奄美大島の宇検村に移住し、漁師として新たな生活を始めようとした矢先、漁業協同組合(漁協)の組合員になるための規定が変更され、加入することができなかったとのこと。規定が改定された背景には、過去に起きた移住者と地元漁民とのトラブルがあるそうです。
また、鹿児島県漁連が実施する「新規漁業就業者支援事業」を利用しようとしたところ、受け入れる指導役の地元漁師が見つからず、断念したことにも触れています。
移住促進は多くの自治体がうたっています。ただ、受け入れる側と移住を希望する側でギャップがあったり、定着しなかったり課題もあります。連載では移住についても体験者の目線で発信していくので、ぜひご覧ください。
さまざまな視点で届ける「戦後80年」
今年は戦後80年です。県民の4人に1人が亡くなったとされる沖縄戦は、生き残った人々の心にも大きな傷を残しました。連載「悲(なちか)しや沖縄(うちなー)」は、戦争の痛みに向き合う企画です。
戦争のトラウマが世代を超えて家族に影響を与えたこと。「集団自決(強制集団死)」に巻き込まれた体験に最期まで苦しんだこと。取材に応じた方々は「二度と戦争を起こしてはならない」との一心で、体験者のつらい話を語ってくれたのだと思います。
戦争体験者が少なくなる中、沖縄戦をどう伝えていくか。全国の18新聞社で取り組む連携企画「あの時 私は」では、1945年の各地の「あの時」を証言でつなぎ、不戦の誓いを共有します。さまざまな企画を通して読者の皆さんと一緒に考えたいと思います。
13日は「成人の日」。この3連休、12、13の両日は各地で晴れ間が広がりそうです。ことし1回目のデジ編チョイスはこの辺で。デジタル編集部の大門雅子が担当しました。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
沖縄は暦通りのムーチービーサ この寒さ、いつまで 13日成人の日は今季最低気温になるかも
沖縄タイムス+プラス / 2025年1月10日 17時0分
-
「一年漁師」で若手誘致、人生の寄り道を 長崎県雲仙市の水産会社社長が企画
共同通信 / 2025年1月10日 7時2分
-
[社説]いびつな人口性比 ジェンダー視点 対策に
沖縄タイムス+プラス / 2025年1月6日 4時0分
-
戦後80年 多彩な企画【2025年新連載のお知らせ】
沖縄タイムス+プラス / 2024年12月30日 9時45分
-
「公務員の年収」が低い自治体ランキングTOP300【再配信】 人口減少に苦しんでいる自治体が上位に多数
東洋経済オンライン / 2024年12月15日 8時0分
ランキング
-
124年「フィッシング」過去最多 偽サイト誘導148万件
共同通信 / 2025年1月11日 7時1分
-
2〈ニチガク・1000万円払った生徒もいた〉「参考書が年末にごっそりなくなりました」前社長トンズラ前後に起きた不審すぎる動きに警察も注目
集英社オンライン / 2025年1月11日 7時30分
-
3被災者給付増額、29知事が要望 都道府県の負担増、破綻に懸念も
共同通信 / 2025年1月10日 21時1分
-
4米国大統領が「日本製鉄」をこうも目の敵にする訳 人気取りは、時に自国民の利益よりも優先される
東洋経済オンライン / 2025年1月11日 8時50分
-
5学生ら「悲鳴上げパニック」=逮捕の女、過去にもトラブルか―法政大ハンマー傷害
時事通信 / 2025年1月10日 22時11分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください