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奥山大史監督『ぼくのお日さま』商業デビュー作でカンヌ「ある視点」部門選出 米津玄師「地球儀」MVも担当

ORICON NEWS / 2024年4月11日 20時34分

映画『ぼくのお日さま』(2024年9月公開)奥山大史監督 (C) 2024「ぼくのお日さま」製作委員会/COMME DES CINEMAS

 俳優の池松壮亮主演、本作で商業映画デビューする奥山大史監督の『ぼくのお日さま』(9月公開)が、フランスで開催される「第77回カンヌ国際映画祭」オフィシャルセレクション「ある視点」部門に正式出品されることが、現地時間11日に行われた公式記者会見で発表になった。今年2月に28歳になった奥山監督は、日本人として史上最年少での選出となった。奥山監督、出演の池松壮亮、主題歌のハンバートハンバートからコメントが到着した。

【動画】映画『ぼくのお日さま』30秒予告映像

 同映画は、『僕はイエス様が嫌い』で「第66回サンセバスチャン国際映画祭」最優秀新人監督賞を受賞した奥山大史(おくやま・ひろし)監督の商業映画デビュー作。奥大監督が、撮影、脚本、編集も手がけている。



 「ある視点」部門に日本人監督の作品が出品されるのは、2022年の早川千絵監督『PLAN 75』以来2年ぶり。「ある視点」部門は、過去に北野武監督『ソナチネ』や黒沢清監督『トウキョウソナタ』、是枝裕和監督『空気人形』など、その後、世界にその名が知られることになる日本を代表する監督たちの作品が選出されてきた。近年では特に、新しい映画監督を国際的な舞台へと輩出する部門として注目され、今年は2000本以上の作品の中から選ばれた。また、今年は俳優で監督のグザヴィエ・ドランが審査員長を務めることでも注目されている。

 会見の中で、「Hiroshi Okuyama」と名前が読み上げられ、カンヌ国際映画祭の総代表も務めるティエリー・フレモー氏から「コレエダ(是枝裕和監督)の再来だ。10分も見ればこれがまさに映画であることがわかる。ぜひとも大きなスクリーンで見てほしい」と選出理由が述べられた。

 同映画は、田舎町のスケートリンクを舞台に、吃音をもつホッケーが苦手な少年タクヤ(越山敬達)と、選手の夢を諦めたスケートのコーチ荒川(池松)、コーチに憧れるスケート少女さくら(中西希亜良)の3人の視点で紡がれ、雪が降りはじめてから雪がとけるまでの、淡くて切ない小さな恋の物語を描く。

 奥山監督は、大学在学中に自主制作し、撮影・脚本・編集も手がけた『僕はイエス様が嫌い』で、「第66回サンセバスチャン国際映画祭」最優秀新人監督賞、「第29回ストックホルム国際映画祭」最優秀撮影賞、「第19回ダブリン国際映画祭」最優秀撮影賞など長編デビュー作からすでに海外で高く評価、注目されていた。最近では、スタジオジブリのアニメーション映画『君たちはどう生きるか』の主題歌、米津玄師「地球儀」のミュージックビデオの監督・撮影・編集も手がけている。

 今回、世界三大映画祭であるカンヌ国際映画祭のオフィシャルセレクション「ある視点」部門に選出されたことを受け、奥山監督は「『月の光』が繰り返し流れる本作ですが、カンヌのドビュッシー劇場が初上映の場になるとは夢にも思っていませんでした。物語のインスピレーションを与えてくださったハンバート ハンバートさん、ずっと力強く背中を押し続けてくださった池松さん、そして、共にこの映画を作り上げてくださった皆さん。ここまで連れてきていただき、心から感謝しています」と喜びとともに感謝を伝えた。

 企画段階から奥山監督を支え、コーチ荒川役として出演する池松は「映画そのものを祝福してくれるような世界最高峰の地で、自分にとって本当に大切な作品を、さまざまな国の映画人、映画ファンにみていただけること、大変光栄に思っています。奥山さんをはじめ、主演の敬達、希亜良、キャストスタッフ、この映画に関わった全ての人々と、この喜びを分かち合いたいです」とコメント。

 主題歌のハンバートハンバートの佐藤良成からは「週末になると渋谷に出かけミニシアターで映画を観ていた高校時代の私にとって、カンヌの「ある視点」は”いい映画”の指標のような存在でした。その「ある視点」に『ぼくのお日さま』が
選ばれるなんて、うれしすぎて恐ろしいです」。佐野遊穂からは「私たちの作品が、発表から10年後に1本の映画になり、それがカンヌ映画祭の出品作となって、またたくさんの人たちと出会う事になるなんて、こんな幸せなことはありま
せん。子育てをしていると、こどもによって自分の世界が広がる事がしばしばあるけれど、それに似た感覚です」とコメントを寄せた。

 「第77回カンヌ国際映画祭」は、フランス現地時間5月14日~5月25日に開催。

■カンヌ国際映画祭「ある視点」部門への主な出品作

1994年 『ソナチネ』北野武
2008年 『トウキョウソナタ』黒沢清監督
2009年 『空気人形』是枝裕和監督
2012年 『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』若松孝二監督
2015年 『岸辺の旅』黒沢清監督、『あん』河瀬直美監督
2016年 『海よりもまだ深く』是枝裕和監督、「淵に立つ』深田晃司監督
2017年 『散歩する侵略者』黒沢清監督
2022年 『PLAN 75』早川千絵監督

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