バレエダンサー・上野水香『舞踊芸術賞』受賞 紫綬褒章に続く快挙

第72回『舞踊芸術賞』を受賞したバレエダンサー・上野水香

　バレエダンサーの上野水香（東京バレエ団 ゲスト・プリンシパル）が、第72回『舞踊芸術賞』を受賞。このほど、東京・如水会館にて行われた表彰式に出席した。

【写真】上野の代表作「ボレロ」

　舞踊芸術の向上発展に寄与し、近年最も顕著な功績を上げている舞踊家、あるいは技術いよいよ円熟の境地に達した舞踊家に贈られるこの舞踊芸術賞。受賞理由は「古典から現代作品までを踊りこなして観客に強くアピール、国際的にも高く評価されてわが国のバレリーナのイメージを変えた」と評価された。

　上野にとって、令和3年度（第72回）文化庁 芸術選奨舞踊部門 文部科学大臣賞、また、昨年秋に受章した令和5年紫綬褒章に続く快挙となった。

　黒のドレス姿で登壇した上野水香は、「この度は素晴らしい賞をいただき、ありがとうございます。この賞は私が尊敬する偉大な先生方や先輩たちがみなさん受賞されてきており、私などが いただいて良いのか、この場に立った今もそう感じています」。

　「受賞理由も身に余るようなお言葉で大変光栄に思うと共に、身が引き締まる思いです。まだまだ先がどうなるかわからない中、この舞踊芸術賞が私の背中を押してくれているように感じております。いま踊り続けていられることを大切に、まずは目の前の今週末から始まる舞台で心を込めて踊ろうと思います」コメントした。

　東京バレエ団でゲスト・プリンシパルという新たな地位で踊り続けている上野。その代表作は「ボレロ」。20世紀を代表する世界的振付家 故モーリス・ベジャール氏から日本人女性として初めてこの「ボレロ」という作品を踊ることを許され、故モーリス・ベジャール氏から直接「ボレロ」の指導を受けた最後のダンサーとなる。