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ソフトバンク出資のOneWebが36機の衛星打ち上げに成功 計146機に

おたくま経済新聞 / 2021年3月26日 21時0分

写真

OneWeb衛星を載せて打ち上げられるソユーズ2.1bロケット(Image:Roscosmos)

 ソフトバンクが出資するイギリスの衛星通信企業、OneWebの通信衛星36機が日本時間の2021年3月25日、ロシアのボストチヌイ宇宙基地からアリアンスペースのソユーズ2.1bロケットで打ち上げられました。新しいボストチヌイ宇宙基地での民間企業によるロケット打ち上げは2例目で、OneWebはこれで146機の通信衛星を宇宙に送りだしました。

 OneWebの衛星打ち上げは、フランスのアリアンスペースと、ロスコスモス(ロシア宇宙庁)が設立したロケット打ち上げ企業グラフコスモス(Glavkosmos)、そしてロシアとフランスの合弁企業スターセム(Starsem)が共同で担当しました。

アリアンスペースのミッションポスター(Image:アリアンスペース)
OneWeb衛星の打ち上げ概要(Image:Roscosmos)

 打ち上げ地となったボストチヌイ宇宙基地は、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地を補完するため、極東ロシアのスヴォボードヌイ宇宙基地跡地に新しく建設された宇宙基地です。2016年4月からロケットの打ち上げが始まりました。

 OneWebは低軌道(LEO)に多数の小型通信衛星を配置し、高速のインターネット通信(3GのLTE/5GのWi-Fi)を実現するサービス。アメリカのSpaceXが進めているスターリンク(Starlink)と同様のもので、両者はライバル関係にあります。

 OneWebの通信衛星はコンパクトに折りたたまれ、36機を積み重ねた形でペイロードフェアリングに収納されます。SpaceXのスターリンクでは、1回の打ち上げで60機の小型通信衛星が同じタイミングでリリースされますが、OneWebの場合は打ち上げから4時間ほどかけ、少しずつ衛星を軌道に投入する方式を採用しています。

セットされた36機のOneWeb衛星(Image:Roscosmos)

 ボストチヌイ宇宙基地からのOneWeb衛星打ち上げは、2020年12月18日にソユーズ2.1bロケットで36機を打ち上げて以来。衛星は2021年3月1日にボストチヌイに到着し、ロケットに組付けられて3月22日、発射台に据え付けられました。

発射台に設置されるソユーズ2.1bロケット(Image:Roscosmos)
発射台に設置されたソユーズ2.1bロケット(Image:Roscosmos)

 日本時間の3月25日11時47分33秒、予定通りOneWeb衛星36機を搭載したソユーズ2.1bロケットは打ち上げられました。飛行は順調に推移し打ち上げから約9分後、ソユーズから切り離されたフレガート推進段による飛行を続けながら、徐々に36機の衛星を目標軌道に投入しました。

打ち上げられるソユーズ2.1bロケット(Image:Roscosmos)

 打ち上げ成功を受け、OneWebのニール・マスターソンCEOは「今回の打ち上げは私たちの「5 to 50」打ち上げ計画の2回目で、OneWebの打ち上げ再開を印象付けるものとなりました。次回打ち上げは4月末を予定しており、2021年中の商用サービス開始に向けて進んでいきます」とのコメントを発表しました。

上昇するソユーズ2.1bロケット(Image:Roscosmos)

 今回の打ち上げ成功で、OneWebの通信衛星は146機が地球を周回する軌道に投入されました。OneWebでは648機の衛星でサービスを提供することにしており、残り500機あまりの衛星を次々と打ち上げる予定です。

<出典・引用>
OneWeb プレスリリース
アリアンスペース プレスリリース
グラフコスモス ニュースリリース
スターセム ニュースリリース
ロスコスモス ニュースリリース
Image:ロスコスモス/アリアンスペース

(咲村珠樹)

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