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耳鼻科医に聞いた「口腔アレルギー症候群」の症状&原因 「花粉症の人に起こりやすい」って本当なの?

オトナンサー / 2024年4月27日 6時10分

「口腔アレルギー症候群」の症状とは?

 花粉やハウスダスト、食べ物など、さまざまなものが原因になり得る「アレルギー」。このうち、食べ物が関係するアレルギーは「口腔(こうくう)アレルギー症候群」とも呼ばれ、原因となる食べ物を口に入れると、かゆみなどのさまざまな症状が現れることが知られています。今回は、耳鼻科医の瀬尾達さんに、口腔アレルギー症候群の原因や発症時の対策方法について教えていただきました。

■重篤化するとショック症状も

Q.まず、口腔アレルギー症候群の具体的な症状を教えてください。

瀬尾さん「口腔アレルギー症候群で現れることがあるのは、果物や生野菜など特定の食べ物を口に入れた後に起こる、口の中や喉の粘膜のかゆみ、異物感といったアレルギー症状です。多くの場合は自然に軽快しますが、重篤化した場合は『アナフィラキシーショック』というショック症状を引き起こすこともある病気です」

Q.口腔アレルギー症候群を発症しやすい人の特徴とは。

瀬尾さん「口腔アレルギー症候群のアレルゲンと、花粉症のアレルゲンは似ている構造をしているため、花粉症の人が口腔アレルギー症候群を併発しているケースも少なくありません。これは『交差反応』と呼ばれる症状で、花粉症の人のうちおよそ1~2割程度の人は口腔アレルギー症候群を合併している、というデータもあります。

アレルギー反応を起こす花粉の種類によって、注意すべき食べ物の種類も異なります。例えば、スギ花粉アレルギーの場合はトマトアレルギーの可能性が、イネ花粉はスイカやメロンなどのウリ科植物のアレルギーの可能性が考えられるでしょう」

Q.口腔アレルギー症候群は完治しますか。対策についても教えてください。

瀬尾さん「残念ながら、口腔アレルギー症候群自体を完治させる治療法は確立されていません。そのため、口腔アレルギー症候群と分かったら、その原因となる食べ物を避けることが基本になります。まずは、特定の食べ物を食べた後に体調が悪くなるな、おかしいなと思ったら医療機関を受診して、アレルゲンが何かを特定することが重要ですね。

一方で、口腔アレルギー症候群におけるアレルゲンは熱に弱い特性があるため、アレルギー症状が軽ければ、加熱処理をしたものであれば食べられるケースもあります。アレルギーや症状の程度は人によって異なるので、かかりつけの医師と相談しながら対策を進めていただければと思います」

* * *

 最近ではアレルギーの一つとして多くの人に知られるようになった口腔アレルギー症候群ですが、花粉症の人が合併症を引き起こすケースも少なくないようです。花粉症と同じく、基本的には対症療法が中心となりますが、ショック症状を引き起こす可能性もある危険な病気です。「これを食べると調子が悪くなる」という食べ物に心当たりがある人は、一度アレルギー検査を受けてみてもいいかもしれませんね。

オトナンサー編集部

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