40代、ニオイが変わった気が。加齢とニオイって関係あるの?【ヘルスリテラシー#14】

OTONA SALONE / 2019年9月30日 11時0分

こんにちは。「予防医学」を啓蒙するアンチエイジング医の中村康宏です。健康に関する正しい情報を使いこなす令和時代の概念「ヘルスリテラシー」を伝えています。

40代も後半の更年期世代に入ると「自分の寝室がおっさん臭い」という悩みを持つ人が出てきます。気のせいだと思いたいでしょうが、残念ながら身体構造がそのように変化しています。

 

40代は皮脂腺の構造そのものが変化する

更年期を減ると、皮脂腺の構造自体が変わっていきます。細胞は脂肪で覆われていますが、その表面を覆っているものが変化していくのです。

 

また、皮脂腺が酸化しやすくなり、身体が酸化に弱い身体に変わっていきます。生命体はもともと酸化に弱いのですが、加齢でさらに弱くなるのです。

 

オヤジ臭は主に酸化臭。皮脂臭は鉄と反応したものがニオったり、汗が細菌で分解されてニオイます。

 

皮脂腺を使わないとターンオーバーが遅くなります。皮脂を残さない、溜めない。定期的に出すため、浴槽にお湯を張ってお風呂に入るようにしてください。サウナもいいと思います。

加齢臭の原因は「ニオイ物質」

いわゆる加齢臭は、皮脂腺の働きを調節する自律神経やホルモン、血液など、体の様々な生理機能の老化の複合的に影響して発生します。

40歳以下では全く検出されず、40歳以上で大きく増加しているのは、「ノネナール」と呼ばれるアルデヒドだけです。

 

ノネナールが発生するのは、皮膚の脂肪酸が変化するからです。

 

ちょっと専門的な話をすると、加齢を経た人が分泌するのは、パルミトレイン酸やバクセン酸という、7番目の炭素に二重結合を持つ不飽和脂肪酸。

 

いっぽう、若い人の皮膚表面の主要な不飽和脂肪酸は、10番目の炭素に二重結合を持ちます。こちらは酸化されてもノネナールを生じません。このように、仕組みが違うのです。

 

加齢臭対策にはビタミンE、CoQ10

これらの加齢臭に対策するには、CoQ10やビタミンEが有効です。ビタミンEクリームもいいでしょう。皮脂腺ボトックスも有効です。

ビタミンEは脂肪にくっつく抗酸化物質です。加齢で変わってそしまった成分が酸化しやすいわけですが、その酸化する脂肪にくっつくのです。また、血流も改善します。

 

 

汗で起きる「酸化臭」というものもある

加齢のほか、つんとするような、鉄が酸化するようなニオイもあります。これらは事実、汗の中に含まれるミネラルのうち、鉄分が酸化しています。

汗をかくと、鉄と皮脂の酸化反応が起き、「ビニルケトン」という物質がニオイを出します。電車に乗ると感じるツンとするようなニオイです。また、汗が細菌で分解され、数時間後には短鎖不飽和脂肪酸となってニオイを出します。

 

ビタミンEのほか、和食中心の食生活に

これらは雑菌と汗、酸化ストレスの問題なので、海外では治療法としてビタミンE(トコフェロール酢酸エステル)のクリームがあります。日本ではユベラが知られます。抗菌薬も考え得ます。

 

ニオイ対策として、まずは生活習慣を改善します。早寝、早起き、適度な運動、ストレスの軽減。その他、食生活を和食中心にすること、また加齢臭がでやすい場所を清潔にすることが重要です。

 

とはいえ、過剰に洗いすぎると常在菌が減り、乾燥肌などのトラブルの原因となるので注意が必要です。

 

口臭は虫歯ではなく歯周病が原因

また、更年期になると悪化するのが口臭。この悪化度は、主に口の中の細菌の種類、量で左右されます。

 

年齢を重ねるにつれ、ホルモン値の変化で唾液の分泌が変わり、歯垢が増加して歯肉炎にかかりやすくなります。歯肉炎が悪化したものが歯周炎。全体的に歯周病と呼びます。また、歯の治療で人工物を補填する機会も増え、菌が繁殖しやすい環境ができてしまいます。

 

さらに、40代以降は、口臭の元の一つである歯周病菌が盛んに繁殖します。こうした原因により、加齢と口の中の環境は一緒に悪くなることが多いと考えられています。

また、免疫力の低下により異常細菌の増殖も考えられます。

歯垢はどうしても溜まりやすくなるので、歯科での歯垢除去を定期的に行うほか、毎日歯磨きの回数を増やすといいでしょう。

 

臭いの変化は基本的に老化です。ホルモンバランスが乱れる更年期が拍車をかける原因です。ホームケアでできることを最大化してじゅうぶん有用なものをとりいれていってください。

 

『ヘルスリテラシー』中村康宏・著 1,480円+税/主婦の友社

医師・予防内科医・米国栄養士・産業医・MPHホルダー(米国公衆衛生学修士)
中村 康宏先生

米国留学を経て、健康増進・健康防衛のための医療を提供すべく「中村康宏内科クリニック」を京都で開業。その後、日本初のアメリカ抗加齢学会施設認定を受けた「虎の門中村康宏クリニック」を東京で開業。一般内科診療、アンチエイジングを追求する女性への美容医療、外国人の企業検診や訪日旅行客へのヘルスケアサービス、IT企業の社長へジムの運動メニューまで考える「顧問ドクター」、産業医として、企業のメンタルヘルスに関する相談などの予防に特化した医療サービスを提供している。無料相談会も全国各地で実施、ぜひお運びください。

 

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