お願い、職場で身体を触るのはやめて…想定外の三角関係
OTONA SALONE / 2022年1月5日 22時1分
契約社員の既婚女性モトコさん(40歳)と、正社員の独身男性コウキさん(29歳)の、職場不倫。それだけでもスキャンダラスだが、ここに新たな登場人物が加わる。同じ職場の女性、ノゾミさん(28歳)に交際を申し込んだのだと、モトコさんは彼から突然告げられた。既婚者である自分が失恋したような気持ちになるのは、そもそもおかしいのではないかと思いながらも、内心の動揺は抑えられない。
【40代、50代の性のリアル#23後編】
若い独身男女と、40代既婚女性の、複雑な三角関係
ノゾミさんにとってモトコさんは職場で信頼できる年上女性だったようで、交際を申し込まれて悩んでいることを相談された。一方でコウキさんからは、「会う頻度は減るだろうけれど、これまでと同じようにつき合っていきたい」と抱きすくめられた。
「知らない子ならまだしも、さすがにつき合いつづけるのは無理ですよね。バレたら彼女を傷つけることになるし、私がいちばんの悪者になっちゃう。それはイヤだ……と伝えたのですが、彼はそこまで深く考えていないみたいで。私は同じ女性だからか、彼女の悩みのほうがよくわかるんですよね。都会と違ってこのへんでは、いまでも20代で結婚する人が多いから、交際するとなるとそれは結婚を見据えてのものかどうか、そりゃ気になりますよ」
ワガママを全開にして甘えてくる彼を、どこまで受け止めるか
しかし、彼女からまだ返事が来ていないから大丈夫、とコウキさんから強引に呼び出されれば、会ってしまう。まったく悪びれておらず、相変わらず性欲のかたまりのようだった。
「私に甘えているんでしょうね。褒められないことをしている自覚はあって、でもそんな自分も受け入れてほしい。彼にかぎらず、男の人ってみんなそうです。私の前では情けないところ、わがままなところをそのまま見せてきます。馬鹿にされているのかなと思うときもあるけど、私はもともと”怒”の感情が鈍いようで、結局そのまま受け入れてしまうんですよ」
“怒”の感情が鈍いというのは、男性からすれば包容力に見えるのだろう。自分の弱いところ、ずるいところを見せられる相手がいるというのは、男性にとって実はセックスより重要なのかもしれない。
やがて、ノゾミさんが交際をOKしたと聞かされた。モトコさんは彼に、「一旦休止ね、いままでありがとう」と伝えた。
夫婦の一大事に、背中を押されて…
「それでも迷いはあったんです。絶対バレないように注意して会おうかなって、最低なことを考えたり。何に執着してるのかと言うと、やっぱり若い体なんです。それを見透かされているんでしょうね、彼からの誘いが絶えなくて、そのたびにぐらついてしまいます」
そんなモトコさんの背中を押す出来事があった。
「夫が、結婚記念日を忘れていたんです。その前月も、私の誕生日を忘れていました」
セックスレス気味になることもあるが、夫婦仲はいい。けれど、特別な日についての思い入れには、かなりの温度差があるようだ。
「もともとプレゼントをくれるような人ではないんですが、私もモノはいらないんです。でも言葉はほしい。それを伝えたら『毎年あることなんだから、いちいち気にするな』とものすごく怒られたあげく、1週間くらい不機嫌がつづいて。これまでも何回かそういうことがあったので、なんとかやり過ごそうかと思ったのですが、なぜか今年はキツくて」
弱っているのを気づいてくれたのは、彼だけだった
「でも当然、職場では平常心を装います。こうしたことを愚痴れるほど親しい人もいないし、仕事をしていたほうが気が紛れていいかなと思いながら」
そこに声をかけてきたのが、コウキさんだった。人目のないところで「モトコさん、今日おかしくないですか? カラ元気みたい。夫さんと喧嘩でもしましたか?」と言われた。涙をこらえきれなくなったモトコさんに、「週末、気晴らしにドライブに行きましょう。断られても迎えにいきますから」と言い置いて、コウキさんは去っていった。
彼がモトコさんの弱っているところにつけ込んだという側面は否定できないだろう。それでも週末、バッティングセンターとボウリング場をハシゴしてたくさん笑わせてくれなかったら、気持ちが回復しなかったのではないかと、モトコさんは思う。
若い男性の身体に溺れて、若い女性に嫉妬する
「セックスも、やっぱり手放せないんです。若いうえに元スポーツマン。そんな身体に、自分が溺れきっているのがわかります」
現在は、週に2回くらいの頻度で会っているモトコさんとコウキさん。ホテルに行くだけでなく、おいしいものを食べたり、話題のスポットに出かけたりとデートを楽しんでいる。恋愛の愚痴を聞かされることもある。
「彼女とは、まだ身体の関係がないみたいなんですよね。待っててほしいといわれて、彼もそれを尊重しているようです。そんな話をしたあとに私と2回して、『あー、すっきりしたー!』っていわれると、悲しくなりますよ。セフレだっていうのはよくわかっているんだけど……これって嫉妬なのかな。彼のことを好きかというとそれは違う気もするので、彼女の若さに嫉妬しているのかもしれません」
守らなければならないものが多い人ほど、弱くなる
彼は彼で悩んでいるのかもしれない。けれど、モトコさんのほうが守るものが多いだけに、悩みが深いように見える。家庭を壊す気はないし、もし職場でバレてしまえば苦しい立場に置かれるのはモトコさんだ。仕事を失っては困る。
「もうしばらくしたら彼女の誕生日なので、ふたりで東京へ旅行にいくそうです。そのとき、関係も進展するんでしょうね。なのに相変わらず職場で私の身体を触ってくるし、次のデートの日程も強引に決められちゃう。彼女と旅行から帰ってきて2日後ですよ。何を考えているか本当にわからなくなってきています」
モトコさんの口調に、疲れが見えはじめた。本人もそう感じているらしく、いまは元カレ(といっても不倫関係だが)食事の約束をしてみた。ただ、気持ちを紛らわしたい。
この先どうするのかはコウキさんが、ではなく、モトコさんが決めることであってほしい。
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