露わな服で誘惑する。勝手に燃え上がる専業主婦の思いは【不倫の精算#39】前編
OTONA SALONE / 2022年2月15日 22時0分
後ろ指をさされる関係とわかっていても、やめられない不毛なつながり。
不倫を選ぶ女性たちの背景には何があるのか、またこれからどうするのか、垣間見えた胸の内をご紹介します。
「夫の友人」の独身男性に恋をしてしまった…
Vさんは、私のブログから連絡をくれた女性だった。
45歳の既婚、夫は自営業でふたりのお子さんがおり、生活自体は「特に大きな刺激のない平凡なもの」、と最初に書いてあった。
個人情報が特定されない範囲で記事化することの承諾を得てからお話を伺うと、Vさんはある独身男性に思いを寄せていることがわかった。
その男性は夫の仕事の関係先に勤めており、夫と親しいことから自宅に上がり、気軽にVさんとも話す機会があるそうだ。
夫とは友人関係ともいえる独身男性に片思いするなんて、いばらの道どころかリスクの高さを想像すると心が冷えた。
そういうことも、あるだろうとは思う。
既婚者であっても身近な独身男性に心を奪われるなんて、珍しいとは思えない。
だが、Vさんのケースは執着の深さが危機的だった。
この夫にはもう女として扱ってもらえない。でも、彼ならば
「彼は、夫と違っていつも私にいたわりの言葉をかけてくれるのです。
お茶を出せばありがとうと言ってくれるし、雨が降っているときに傘を渡したら『今度何か買ってきます』とか、気を使ってくれて。
手土産に私の好きなお店の和菓子を持ってきてくれるとか、優しい人ですよね」
Vさんが綴る独身男性の様子からは、その人柄の良さばかりが伝わる。
専業主婦で家から出ることがなく、近くの男性といえば夫しかいない環境のVさんにとっては、丁寧に接してくる男性の姿がまぶしく映るだろうなと思った。
描写には夫への愚痴も挟まれた。
「夫は、何でも自分の思い通りにしないと気が済まない人で、こっちが気を使ってあげないといけないのです。
ご飯も着る服も、部屋の掃除までちゃんとしていなかったら文句を言われるから、本当に窮屈で。
そんなときに、この人が家に来るとわかると本当にうれしい。
『いつも部屋がきれいで尊敬する』とか言ってくれるし、夫もこの人の爪のあかでも飲めって感じですよね」
ワンマンな夫への不満が募るほど、優しい言葉をかけてくれる独身男性への思慕もまた深くなる。
「努力を認めてくれる人」の存在は、鬱屈を抱える人にとっては大きな救いなのだ。
「『誰のおかげで生活ができていると思っているのだ」って夫に言われるたびに、この人の顔が浮かんでしまって』
それは恋愛感情なのだと気づいてから、Vさんの行動は変わっていった。
でも、彼は「なびかない」。募っていく焦り、いらだち
男性が家に来るとわかれば、Vさんはわざわざ部屋着から外出用の服に着替えて出迎える。
男性がコーヒー好きとわかり、好みの味を聞いてデパートの地下まで高い豆を買いに行く。
いつも通すリビングはしっかり換気をして、掃除機をかける。
Vさんの文章からは、好きな男性をもてなしたい気持ちが十分伝わった。
一方で、気になるのが
「でも、彼とは全然距離が縮まらないのが寂しくて。
彼女はずっといないって言うし、私はどう? と聞いたら『素敵だと思います』とは言ってくれるのですが。
夏はちょっと胸が見えるというか、薄着にしてみたのですが、何も言ってくれないから焦りました。
ふたりきりのときは隣に座るようにしていて、私のほうはいつでもOKなのですが……」
と、あからさまに性的アプローチをかもし出す姿だった。
夫は工場にいるから薄着の自分でも大丈夫、玄関の音で入ってきたとわかるからそのときはすぐ離れる、とVさんは書いていて、そんな自分が夫に見られるのは危険という自覚はあるが、独身男性の「応えない姿」に悲しむのが、ちょっと異様だった。
想像してみる。
取引先の会社の社長と仲が良く、家にも気軽に遊びに行くが、そこの奥さんが自分を過剰にもてなし、胸元がはだけたような服で隣に座り、艶っぽい話題を持ちかけてくる。
まともな男性なら、その様子を見てどう感じるのか。
ふたりきりの空間で、明らかに誘われているとわかれば乗ることも容易だが、話を読む限り半年もそんなアプローチをしていて男性は手に触れることすらなく、答えは出ているように思われた。
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