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「更年期のケアって何歳から始めればいい?」早期対策がカギを握る! 更年期に起こるさまざまな不調と予防法は

OTONA SALONE / 2024年3月30日 20時0分

こんにちは、「+kampo(プラス漢方)」を運営する代表漢方薬剤師の笹森有起です。

年齢を重ねていくと、いずれ必ずやってくる“更年期”。「更年期障害」という言葉は誰もが一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

この記事では、“更年期”における諸症状や今からできる予防法と対策についてご紹介していきます。

 

そもそも「更年期」とは何なのでしょうか?

更年期”とは一般的に女性が閉経する前後5年間、合計して約10年間の期間を指します。

日本人の平均的な閉経年齢は約50歳と言われているので、大体45歳から55歳くらいまでが“更年期”とされることが多いですね。

この時期には卵巣の機能が低下し、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少する影響で引き起こされる諸症状が「更年期障害」「更年期症状」と呼ばれます。

更年期に起こるつらい症状は生活リズムを整えたり、薬の力を借りたりすることで緩和できるので、年齢性別に関わらず皆が“更年期”の基礎知識を持っておくことが、自身や周囲の人々をサポートする上で非常に重要です。

 

 

更年期とひとくちに言うけれど、「症状」や「程度」は個人差が大きい

“更年期”の影響で現れる心身の諸症状は個人差が大きいのも特徴。たとえば、

①身体的症状

ホットフラッシュ、めまい、動悸、頭痛、肩こり、腰痛、倦怠感、冷え、しびれなど

②精神的症状

意欲低下、気分の変動、イライラ、情緒不安定、睡眠障害など

このように症状の種類も幅広く、さらに「我慢できる程度」なのか「日常生活に支障をきたすほど辛いのか」も人それぞれ。実際、“更年期”になってもこれらの症状が全く現れずに元気に過ごしている人も珍しくはありません。

その時の環境や体調、ストレスなどによって症状が左右されることもあるので、「更年期障害」を人と比べて判断するのは難しいです。

 

“更年期”は一般的に働き盛りの年代。

子育てや親の介護など、家族のライフステージの変化が激しい時期でもあるので、職場や家庭でのストレスが、症状を悪化させる原因になることも。

 

ちょっとずつ話題になってますが…男性にも「更年期」がある!

「女性ホルモン」「閉経」などのワードから、なんとなく“更年期”は女性特有のものと思われがちですが……男性の更年期症状も加齢による男性ホルモン(テストステロン)の低下によって引き起こされます。

 

《男性の更年期症状》

男性機能の低下(ED)、疲労感、抑うつ、イライラ、物忘れ、不安感など

男性の場合は30歳以降にテストステロンの分泌が減少し始め、40歳代後半で症状が現れることも。女性と比べホルモンの分泌の変化が緩やかなので、「更年期症状ではなく加齢によるもの」と辛い症状を放置してしまうケースが多くあるので注意が必要です。

また、男性の更年期障害により心血管障害や糖尿病、メタボリックシンドロームなど生活習慣病のリスクも高まることが知られています。

 

 

「いつから対策すればいい?」男女とも、更年期対策を始めるなら「今」から!

できれば20代〜30代のうちから健康的な生活習慣を身につけることが、後の“更年期”を楽に過ごすための鍵になります。

人によっては30代後半くらいから更年期と似たような体の不調が現れることがありますが、これは女性ホルモンの分泌量の変化が要因であることが多いです。

女性ホルモンは生理や妊娠だけではなく、自律神経のバランスを整えたり、丈夫な骨の生成・維持、コレステロール値を低下させる働きもあるので、このホルモンバランスが乱れると心身に不調を感じやすくなるんです。男性の場合も同様です。

 

つまり男女ともに共通のポイントは、以下の通り。

  • バランスの良い食生活
  • 適度な運動習慣(ヨガ、ウォーキングなど)
  • 十分な睡眠と休養をとる
  • ストレスを溜め込まない
  • サプリや漢方薬を取り入れる

ホルモンバランスが乱れないように規則的で健やかな生活を心がけることですね。

更年期対策を始めるのに「早すぎる」こともなければ「遅すぎる」なんてこともありません。思い立った時点ですぐに始めるのがベストなので、日々の生活から健康を意識しておきましょう。

 

更年期の不調には漢方薬もおすすめ!

漢方薬はホルモンの変化による諸症状や自律神経の不調に効果があります。

たとえば「熱が出ているなら解熱剤」「痛みがあるなら鎮痛剤」というように、原因と得られる目的と対処方法がはっきりしていれば、西洋医学的な対策もできます。

 

しかし、更年期や自律神経のトラブルの多くは原因がはっきりしないため、「自覚症状はあるが検査では異常なし」と診断され、西洋医学的な治療の対象にならないケースも少なくないです。

漢方薬は、西洋薬のように“特定部位に作用させて治療する”わけではありません。

「からだ全体を整えて自然治癒力を高めることで飲んだ本人が治す」という考え方で治療を進めていきます。

 

そのため、西洋薬では治療薬がなかったり、治療対象にならなかったりする「なんとなくだるい」「日中眠い」「疲れやすい」などのざっくりとした症状でも、漢方薬なら効果を得られることも多いんですよ!

また、多成分の生薬から構成される漢方薬は、複数の不調が出やすい更年期の症状緩和に向いています。

 

もちろん人それぞれ体質が違うので、漢方薬にも「合う」「合わない」があります。

つらい症状を我慢せず、さまざまな選択肢を知って、体の声を聞きながら最適な方法を続けることが大切ですね。

 

まとめ

“更年期”は、思春期と一緒で「すべての人が通過する」人生におけるライフステージの1つです。適切な準備と対策によって、その影響を最小限に抑えることもできます。

より元気で快適な更年期を迎えるためには、できるだけ早いうちから健康管理に取り組むことが何よりも重要なカギ。

年齢性別問わず、この時期についての理解を深めることも大事です。

自分自身だけでなく、家族や友人と支え合いながら健やかな毎日を目指しましょう。

 

≪+kampo(プラス漢方)代表薬剤師 漢方薬・生薬認定薬剤師 笹森有起さんの他の記事をチェック!≫

 

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