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集中力のピーク、実は40代⁉ コンビニで買える、集中力を上げる食べ物とは?【医師が解説】

OTONA SALONE / 2024年4月25日 12時0分

PCの前に向かったり、読書を始めたりすると、「なんだか集中できない……」と感じることはありませんか? 「もう年だから若い頃のように続かないのよ」と年齢のせいにしてしまうこともあるかもしれません。実はそれ、誤解なのです。その他にも、集中力にまつわる誤解は意外と多くあるかもしれません。

 

今回は、『自律神経の名医が教える集中力スイッチ』(アスコム刊)の著者である自律神経研究の第一人者、小林弘幸先生に、書籍に基づき、集中力に関するよくある誤解を解き明かしていただきます。また合わせて、日常的に実践しやすい、集中力を上げるテクニックも伝授いただきます。

 

集中力にまつわるよくある誤解4選

集中力に関して、意外とわかっていないこと、多いんです。小林先生の著書やお話を聞いていると、私たちが誤解していることが多く見つかります。そこでよくある誤解として4つ、ピックアップしてご紹介します。

 

誤解1「コンビニで集中力を上げる食べ物は売られていない」

コンビニエンスストアは便利で、何でも手に入りますよね。でも、「集中力が保てない!」と思ってコンビニに食べ物を買いに行く人はあまりいないでしょう。コンビニに行くと、むしろ他のことに気を取られてしまう可能性も……! でも、実は集中力を上げる食べ物、あるんです。3つを挙げていただきました。

 

1.バナナ

「レジスタントスターチが多く含まれているバナナは、食べた後に起こってしまう血糖値スパイクが起こりづらく、食後の眠気も防いでくれるので、持続的な集中力を発揮するために優れたサポートをしてくれる果物です」(小林先生)

 

レジスタントスターチは、近年、話題ですよね。難消化性でんぷんとも呼ばれるもので、体内で消化されにくいでんぷんのこと。血糖値スパイクは食後血糖値が急上昇と急降下を起こす状態のことをいいます。

 

2.わかめ

「集中力を保つには、自律神経を整えることが重要です。自律神経と腸は密接に関係しており、腸内環境を整えることで自律神経の乱れを改善できると考えられています。水溶性食物繊維を多く含むわかめは、腸の調子を良くしてくれる優れた食べ物です。コンビニではさまざまな種類のサラダが並んでいると思いますが、野菜モノだけでなく海藻系のサラダも試してみるといいでしょう」(小林先生)

 

3.ガム

「手っ取り早く集中力を高めたいとき、ガムほど理想的な食べ物はないでしょう。小学校3年生の児童85名を、ガムを噛むグループとガムを噛まないグループに分けて集中力のテストを行ったところ、ガムを噛んでいる子どものほうが好成績を出したという実験報告もあります。作業をしながら噛むことができるガムは、集中力に課題を抱える人にまず取り入れてほしい一品といえます」(小林先生)

 

ガムはなんとなくイメージできましたが、まさかバナナやわかめが集中力に関係していたとは! 意外ですね。

 

誤解2「人が周りにいると集中できない」

コロナ禍をきっかけにリモートワークで働いているという人も多いのでは? オフィスにいるときと比べて、家族が周りにいると集中できないと感じることありますよね。でも、その「人が周りにいると集中できない」というのは、誤解のようなのです。

 

むしろ「人が周りにいたほうが集中力が上がる」可能性が高いというのです。実際、一人で孤独に作業していると、他のことに注意が向かってしまったり、途中で集中が切れてしまったりして、集中できないと感じることってありませんか?

 

小林先生によると、人間には「目の前にいる人に共感する脳の神経細胞=ミラーニューロン」があり、そばにいる他人の行動を見て、自分も同じ行動を取っているかのように共感するミラーニューロンシステムがあると考えられているそうです。

 

リモートワークよりもオフィスのほうが集中できるのは、同僚が仕事に集中している姿を目にして、ミラーニューロン細胞が活性化されることで「自分も集中する」という意識が生まれやすいからではないかといいます。

 

確かに学生時代、自分の部屋で勉強するよりも、図書館や塾の自習室で他の人に交じって勉強したほうが集中しやすくありませんでしたか? 仕事もその意識でコワーキングスペースや仕事をしている人が多いカフェなどに足を運んでみるのも良さそうです。

 

誤解3「年齢が上がるほど集中力が衰える」

集中力が続かないのは、年齢のせいにしがちですが、半分は誤解のようです。なぜなら、小林先生によると、集中力のピークは一般的に「43歳」といわれているのだそうだからです。
43歳が最も集中力が高いというのは意外ですよね。

 

とはいえ、43歳を超えると徐々に低下。筋力は年齢と共に衰えますが、血流にも緩解するため、脳の血流が低くなると集中力も低下してしまうのだそう。

 

でも安心してください。年齢問わず、日常生活の中で常に頭を使っている人は、認知機能や集中力を維持できる傾向にあるのだそうです。さらにポイントになるのは、「楽しい」と思えたり、意欲をかきたてられたりすること。そういう対象のほうが、集中力が高まるのだそう。仕事も趣味も、ぜひ楽しいと思えることに取り組みたいですね。

 

誤解4「スマホは没頭しやすいから集中力向上につながる」

普段、スマートフォンでネット検索をしたり、動画視聴やSNS、ゲームで楽しんだりしているとき、「没頭してるな」と感じることってありませんか? 集中力が上がるようなイメージがありますが、実はその逆なのだそう。どうしてなのでしょうか。

 

まず問題なのが、「情報過多」である点。スマホでは膨大な情報を得ることができるので、「あれもこれも」と常に情報のアンテナを張っていることが多くなりました。さらに、せわしない現代人の生活は、脳が興奮状態から抜け出しづらくなっています。

 

またSNSに依存してしまうと、ネガティブな情報が自然と目に飛び込んできたり、人間関係の悩みが余計なストレスを生んでしまいます。

こうした状況は、自律神経の乱れにつながるのだといいます。

 

さらに長時間、同じ姿勢でスマホやPCに向き合うことで、首や肩こり、目の疲れなども自律神経の乱れを誘発するといいます。

 

集中力は自律神経と密接に関係しています。1日のタスクを無事に終わらせるためには、安定した集中力を手に入れる必要がありますが、それには自分の状態を安定させる必要があります。つまり自律神経を安定させることが重要なのです。

 

スマホ依存やその他の現代生活がもたらすストレスは、自律神経の乱れをもたらし、集中力の低下につながってしまっているのです。

 

 

ここまでの前編記事では集中力にまつわるよくある誤解について伺いました。【後編】では集中力を向上させ、安定させるコツを伺います。

【後編】>>>医師が解説! 集中力を上げるテクニックとは?

 

 

【取材協力】
小林 弘幸(こばやし・ひろゆき)先生
小林 弘幸(こばやし・ひろゆき)先生
順天堂大学医学部教授。日本体育協会公認スポーツドクター。
1960年、埼玉県生まれ。87年、順天堂大学医学部卒業。92年、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任する。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導に関わる。
『医者が考案した「長生きみそ汁」』、『最高の体調を引き出す 超肺活』(アスコム刊)、『自律神経の名医が教える集中力スイッチ』(アスコム刊)などの著書のほか、「世界一受けたい授業」(日本テレビ)や「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(TBSテレビ)などメディア出演も多数。

 

≪ライター 野村 昌美さんの他の記事をチェック!≫

 

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