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秋の身体ケア、意外だけどとっても理にかなっている「オレンジ色の食べ物」の名前とは

OTONA SALONE / 2024年11月10日 14時1分

こんにちは、再春館製薬所の田野岡亮太です。

私は研究開発部に属し、さまざまな商品に携わってきました。その過程で、たとえば漢方原料が土地土地で少しずつ性質を変えること、四季のうちでも変わることを知り、やがて人間の心身そのものが気候風土に大きく影響を受けていることに深い興味を持つようになりました。中医学を学び、国際薬膳調理師の資格も獲得、いまもまた新たな活動を続けています。

1年に二十四めぐる「節気」のありさまと養生について、ここ熊本からメッセージをお送りします。

前編『国際薬膳調理師が「あまりに理論通りで驚いた」霜降の頃にぴったりの旬食材とは?【田野岡メソッド/二十四節気のかんたん養生】』に続く後編です。

 

【田野岡メソッド/二十四節気のかんたん養生】

秋の体に完璧すぎるケア、ラディッシュ+みかん

もうひとつ、ラディッシュとみかんのサラダも紹介させていただきます。白露の時に白い食材として大根の話をさせていただきました。ラディッシュは「二十日大根」とも呼ばれていて、消化不良をサポートしてくれます。出荷の最盛期が11月からと言われているラディッシュは身体の中に摂り込まれたらどんな働きをするのか…がこちらになります。

 

【甘辛苦/肺胃】辛みで“宣発”を、苦みで“粛降”をサポート!
【消食、化痰、寛中】飲食物の消化をサポートして、おなかのコンディションを整える。
【降気】その結果、大腸気・肺気が降りて、肺のコンディションが良くなる。

 

ラディッシュの性質は、「甘辛苦/肺胃」辛みで宣発(せんぱつ)、苦みで粛降(しゅくこう)をサポートします。冷えと乾燥が顕著になった涼燥の季節の肺の機能を助けます。肺と胃の経絡に入るとされているので、「消食、化痰、寛中」飲食物の消化をサポートして、おなかのコンディションを整えます。「降気」飲食物の流れが良くなることで気の流れも降り、結果として肺のコンディションも良くなります。

 

ラディッシュだけだと辛み・苦みを感じるサラダですので、好みではありますが、少しずつスーパーでも目にするようになった「温州みかん」の甘みを入れてみました。みかんは身体の中に摂り込まれたらどんな働きをするのか…がこちらになります。

 

【甘酸/肺胃】肺と胃の機能に働きかけます。
【開胃、化痰】胃の働きを正常化させて、おなかのコンディションを整える。
【生津、潤肺】身体の中で水分をうみだし、肺を潤わせる。

 

身体に摂り込まれた後、肺と胃の経絡に入るとされています。みかんの効能を列挙すると、「開胃、化痰」胃の働きを正常化させて飲食物の消化をうながします。「生津、潤肺」身体の中で水分をうみだして肺の機能を潤わせます。「みかんの甘みと酸味を加えたら美味しいかも」で合わせてみましたが、中医学的な性質と効能をたどってみると、いまの季節にぴったりな内容です。

 

山形でみかけたりんご

旬を食べるということを意識するだけで、肺・大腸・皮膚・毛穴をケアして乾燥に備えることができ、おなかを整えながら脾の機能に働きかけることができます。こうして並べてみると、揃ったな、理論通りだなと感じるとともに、食材の“旬”は、「その季節の身体に摂り込みたい性質・効能の“目印”」のような自然からのメッセージのように感じます。

 

≪OTONA SALONE編集長 井一美穂さんの他の記事をチェック!≫

 

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