『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」

大ヒット中の映画『四月になれば彼女は』

　佐藤健（35）と長澤まさみ（36）の初共演で話題の映画『四月になれば彼女は』。3月22日に封切られ公開から1か月を迎えたが、ロングランヒットを続け興行収入は10億円を突破した。川村元気氏の恋愛小説を映画化した同作は、佐藤演じる精神科医と、長澤演じる結婚を直前に控えながら謎の失踪を遂げる婚約者を巡るラブストーリー。高評価が相次ぐ理由の一端は、作品の「映像美」にあるようだ。映画業界関係者が語る。

「『四月になれば彼女は』はアイスランド、プラハ（チェコ）、ウユニ（ボリビア）などで3週間に渡る大型の海外ロケも行なわれました。公開してから、SNS上などで〈世界観が美しすぎる〉などとクチコミで話題になりリピーターが多く入っているようです。昨今の邦画はアニメ映画が席巻し、上映館数も絞られています。そのなかで約250館規模の実写映画としては十分健闘していると言えるでしょう」

　徹底的に映像にこだわったため、過酷な撮影シーンも多かったが、主演を務めた佐藤が「座長」として現場を鼓舞し続けていたという。撮影スタッフが語る。

「とにかくスタッフへの気遣いがすごくて毎回のように差し入れをしてくれていました。都内のスタジオではお弁当の差し入れ、海でのラストシーンでもサプライズでアイスクリームとコーヒーをいただきました。

　特に海のシーンは朝日の画を狙うために早朝、かつ極寒の海に入らなければいけない過酷なもの。緊張感のある現場でしたが、健さんが撮影終わりに差し入れしてくれたことで“ご褒美”のような感じで大盛り上がりでした」

撮影現場では自ら「アイデア」も

　10代の頃から主演級の作品に数多く出演してきた佐藤。まだ35歳だが、キャリアを積んだこともあってか今作での作品への取り組みはこれまで以上に積極的だったと言う。

「スタッフの平均年齢が35歳くらいと若く、山田智和監督（36）も初の長編映画でした。そのため健さんが率先して現場を盛り上げて、スタッフにも声をかけるなど雰囲気を作ってくれました。また演技や演出についても監督に対して積極的にアイデアを出していました。主演俳優として次のステージに上がるきっかけになったように感じました」（撮影スタッフ）

　俳優として、さらなるステップアップを遂げるタイミングが来ているようだ。