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総裁選出馬の小泉進次郎氏、女性・女系天皇議論を巡る因縁 父・純一郎氏は皇室制度改革に着手しながら決着はつけられなかった

NEWSポストセブン / 2024年9月6日 11時15分

「女性天皇」とは天皇の血筋を父方から受け継ぐ「男系」の女性の天皇のことであり、「女系天皇」とは、男女問わず、天皇の血を母方から受け継いだ天皇を指す。自民党内には、天皇は男系男子のみ認めるべきだという声も少なくなく、意見が分かれている。

「実は進次郎氏にとって『安定的な皇位継承』および『女性・女系天皇』は非常に縁が深いトピックです。というのもこの議論には、進次郎氏の父で2001年から5年間首相を務めた小泉純一郎氏が、在任期間中に着手しながらも“決着”をつけられなかったという20年にわたる因縁があるのです」(前出・全国紙政治部記者)

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 今回、進次郎氏が出馬を決断するに至るまでには、純一郎氏の了解が不可欠だったとみられている。

「純一郎氏は『(進次郎は)50才になるまでは総裁選に出馬すべきではない』という意思を長年語ってきましたが、態度を軟化させたそうです。

 今回の総裁選を機に、ラジオ番組で水を向けられた進次郎氏は『私はいま43才ですけど、仕事上のさまざまな判断、決断をいちいち親父にあおぎますか』と否定していましたが、彼にとって純一郎氏は父親である以上に、政治家のいろはを学んだ師でもある。2人の関係は極めて良好なので、純一郎氏の意に反するような決断はできないでしょう」(政治ジャーナリスト)

 進次郎氏が20才だった2001年、純一郎氏が首相に就任。進次郎氏は世襲を前提に、2007年から純一郎氏の私設秘書を務めた。

「2008年、純一郎氏は政界引退を表明するとともに、進次郎氏を後継候補に指名。進次郎氏は地盤を継ぎ、世襲批判にも臆さず、2009年に初当選を果たしました。『脱原発』がいい例ですが、純一郎氏の発言や主張は、引退後もしばしば注目を集めてきた。進次郎氏は政治活動のなかで、常に純一郎氏の存在を意識してきたでしょう」(前出・政治ジャーナリスト)

「郵政民営化」をはじめさまざまな改革が行われた5年に及ぶ小泉政権のなかで、懸案が残されたままとなったのが、前述の安定的な皇位継承に関する問題だ。

 純一郎氏が皇室制度改革に着手したのは、2004年末のことだった。当時、皇室は男性皇族がおよそ40年誕生しない状況にあり、お世継ぎ問題に直面していた。純一郎氏は、2004年12月に皇室典範に関する有識者会議を設置。2005年11月には最終報告書が取りまとめられた。

「最終報告書のなかでは、女性天皇、およびその子となる女系天皇を認めること、また、皇位継承順位については男女を区別せずに直系の第1子を優先させることが盛り込まれました。つまり、国会で法案が成立すれば、皇室典範が変更され、『愛子天皇』が将来的に実現する運びだったのです。当時も反対意見はありましたが、純一郎氏は粛々と議論を進め、皇室制度改革を果たそうとしていました」(前出・宮内庁関係者)

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