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【自民党総裁選の内幕】「最後の最後でしゃしゃり出た派閥のボス」蓋を開ければ終わっていなかった派閥政治、能力不足は百も承知で担ぎ上げられた小泉進次郎氏

NEWSポストセブン / 2024年10月6日 11時13分

首相の交代で自民党は本当に生まれ変わったのだろうか(時事通信フォト)

 憲政史上最も若い総理の誕生か、はたまた日本初の女性総理の誕生か──9月12日の告示から約2週間におよぶ総裁選で示されたのは「この国の未来」ではなく、「永田町議員たちの未来」でしかなかった。なぜ憲政史上最年少総理の誕生は泡になって消えたのか、政治家たちの動きをたどる。【前後編の前編。後編を読む】

 史上最多の9人が出馬した自民党総裁選は、石破茂氏(67才)が決選投票で逆転勝利し、10月1日に総理大臣に就任した。だが、首相の交代で自民党は本当に生まれ変わったのだろうか。

 今回の総裁選は、一昨年に発覚した自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる政治資金収支報告書への過少記載および不記載という一連の裏金問題に端を発した。各派閥の所属議員がノルマを超えた分の収入を“裏金”として自らの懐に入れていたことを受け、派閥政治の在り方が問題視され、結果として多くの派閥が解散。ゆえにこの総裁選は、史上最多の候補者が出馬し、初の女性総理が誕生するかという大きな話題とともに、「派閥なき総裁選」という史上稀にみる戦いで、議員たちがどんな基準で新総裁を選ぶのかが注目された。

「史上最年少総理」「初の女性総理」自民党に“新しい風”が吹いたはずだった

 勝利すれば憲政史上最年少総理と注目された小泉進次郎元環境相(43才)や、5度目の挑戦で「最後の戦い」と明言した石破氏に加え、若きホープとして小林鷹之前経済安全保障担当相(49才)が存在を示し、初の女性総理候補として高市早苗経済安全保障担当相(63才)、上川陽子外相(71才)の2名が出馬するなど、“派閥というしがらみがない”がゆえの、新しい総裁選かと期待を込めた国民は少なくない。だが、最後の最後でしゃしゃり出てきたのは派閥の“ボス”たちだった。

 全国紙政治部記者が総裁選の裏で繰り広げられた駆け引きをこう語る。

「2週間に及ぶ選挙戦を経て、投開票の行方は石破氏、高市氏、小泉氏の有力候補3人のうち、どの2人が決選投票に残るかで結果が変わる混戦となりました。投票日の前日に動いたのは麻生太郎元首相でした。自らと距離のある石破対小泉の決戦になるのを防ぐため、麻生派の議員に高市氏への投票を指示。それが功を奏し、1回目の投票から高市氏に麻生派の票が上乗せされて、高市氏は1位で決選投票に進んだ。

 すると、麻生氏に対抗する岸田文雄前首相が『高市とは考え方が相容れない』と、旧岸田派メンバーに決選投票になれば石破氏に入れるように呼びかけ、石破氏の逆転につながったのです」

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