1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. スポーツ総合

ポスティングでドジャース移籍が決まった佐々木朗希の“強行決断”と“変質”への強い違和感 高校時代は「自己主張する子ではなかった」

NEWSポストセブン / 2025年1月20日 16時15分

 しかし、大船渡高校時代から佐々木を追ってきた筆者からしたら、ポスティング移籍を表明した経緯には強い違和感を覚える。

 大船渡高校時代、甲子園出場のかかった2019年夏の岩手大会決勝で、当時の監督であった國保陽平氏がマウンドに上げなかった時も、佐々木は國保監督に登板を直訴することなく、試合中はずっとベンチに座って戦況を見守っていたような選手だった。高校3年生ながら163キロを出した佐々木に対し、「あまり自己主張する子ではありません」と語ったのは、佐々木も参加した2019年の高校日本代表を率いた永田裕治監督(当時)だが、その点に関して筆者は永田氏に“激しく同意”であった。

 だが、一昨年のオフには早期のポスティング移籍を千葉ロッテに訴えて契約更改が越年し、日本プロ野球選手会も脱退していたことが発覚。その姿は高校時代の印象とは対照的で、“わがまま怪物”といったイメージが定着してしまった。千葉ロッテでは慎重な起用法のもとで大切に育てられた一方、在籍5年間で1シーズンをフルでマウンドに上がり続けた年がないことや、ポスティングに伴うわずか162万5000ドル(約2億5390万円)ほどの譲渡金だけで大切に育てられた千葉ロッテを離れることも相まって、素直に佐々木の挑戦を応援できないという声があるのも無理はないだろう。

 口数が少なく、自己主張をしない純朴な野球人の姿を知っているからこそ、一昨年頃からなりふり構わずメジャー挑戦を直訴し、日本プロ野球選手会を脱退してまでポスティング移籍を強行することに私は強い違和感を覚えてしまう。

 これが本当に佐々木朗希自身が望んだ道なのか、と。

■取材・文/柳川悠二(ノンフィクションライター、『甲子園と令和の怪物』著者)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください