《今の世の中、殺伐としている》劇団の平均年齢54歳、福田転球、山内圭哉、長塚圭史、大堀こういちが挑む舞台『花と龍』の込められた想い「人としてどうあるべきか」
NEWSポストセブン / 2025年2月7日 7時15分
舞台『花と龍』はKAATで上映後、「オーバード・ホール」(富山市)、「兵庫県立芸術文化センター」(西宮市)、「J:COM北九州芸術劇場」(北九州市)へと回る。
「『花と龍』を知らない人はいないという北九州でもやりますので、ぜひ多くの方に観に来てもらいたいですね」(福田)
「『花と龍』には今の世の中に欠けているものが、いっぱい描かれている」
本作の音楽を担当するほかチラシの制作に関わったり、グッズのデザインやPRのためのYouTube動画の配信も手がける多彩な山内圭哉さんは、舞台上では金五郎の妻マンの兄・林助や金五郎の親方・永田、河童などを演じる。現在NHKで放送中の朝の連続テレビ小説『おむすび』や、『民王』(テレビ朝日系)シリーズなどでも活躍する売れっ子俳優だ。
「『花と龍』は1人で何役も演じるので、意外と出ずっぱりなんです。もっと出なくてもいいねんけど……というのは冗談で、玉井組の助役(ボーシン)役も演じているので、普段の仕事ではあまり絡まないようなタイプの若い連中と一緒にワイワイやれるのはおもしろいです」(山内)
演劇は人と人が生で熱く芝居を繰り広げ、観客は目の前でそれを観ながら一体感を得られるのも魅力。『花と龍』の世界にも通じる。
「『花と龍』には今の世の中に欠けているものが、いっぱい描かれていると思うんです。思いやり、優しさ、想像力、正義感……。人としてどうあるべきか、とかね。『花と龍』で描かれている世界は、家族と仕事仲間の境がない。
自分が子どもの時もそうやったなとか、でも、ウチの息子は今、23歳ですけど、息子が子どもの頃には、公園に友だちといるのに並んでゲームしたりしてましたからよそよそしく見えて、人間関係も変わってきたんやな……とか稽古しながら感じてます」(山内)
金五郎は荒っぽい世界に生きながら暴力を嫌い、周囲に慕われ見込まれ、いつしか仲間の恵まれない境遇の改善に取り組むようになる正義感の強い男。原作小説を書いた火野葦平は実際の金五郎の息子だが、実は、アフガニスタンやパキスタンで医療活動や井戸の掘削に取り組みながら、2019年に凶弾に倒れた中村哲さん(享年73)は、火野の甥(金五郎の孫)だ。金五郎の正義感の強さや行動力は、中村さんに受け継がれていたようだ。
「原作はもちろんエンタメ小説なんですけど、虚構とばかりは言い切れないと感じますよね。『花と龍』には心が洗われる部分がある。今の世の中、殺伐としてるでしょ。足の引っ張り合いをしたり、嘘でも大きい声で言えばホンマになったり。漫画みたいな世の中になってきたな、と思います。そんな今だからこそ、みんなにこの『花と龍』をドーンと観せてやりたい。観てどう思うんやろ、って。幕が開くのが楽しみです」(山内)
取材・文/中野裕子(ジャーナリスト) 撮影/山口比佐夫
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