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なぜ「声のでかいやつ」は"会議で発言させない"に限るのか

プレジデントオンライン / 2020年3月20日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/itakayuki

■会議ではまず数字から話を進める

昔、私がやらされた会議では、最長12時間というのがありました。目的も何もあったものではなく、意見を言い合うことだけが目的で、だらだら続くんです。

こんなのはもう全く意味がありません。さすがに12時間は極端ですが、多くの会社の会議でも本論でない有象無象の意見が飛び交って時間を浪費させています。

「発言をしろ」と言っても発言しない人がいて、みんながうるさいなと煙たがるほど発言する人がいる。そういう場合、どうすればいいかというと、答えは簡単です。小さなグループ単位に分けてしまえばいいんです。その際、よく発言する人は、発言する人同士で集める。反対に発言しない人は、これも発言しない人同士でグループにする。

発言しない人を集めても意味がないのではないかと思われるかもしれませんが、やってみると大体1分ほどで、この人たちも発言していくようになるんです。発言しない人同士は、最初は心配になるほど発言しないんですよ。でもしばらくしたら、声の大きい人の障壁がなくなるから普通に発言するようになります。

あと、会議の雰囲気が悪くなったり、モチベーション的に下がっているという場合は、修正しようがないので、一旦、そこで会議を止めてしまう。そしてその際、次にこれと同じ会議を「いつやるか」を決めるんです。こういうときは仕切り直しが必要です。

■発言しない会議って何だ

声の大きい人や主張を譲らない人対策で、どうすればいいかですが、私は「会議で発言させなきゃいい」というふうに言っています。みなさん「えっ?」って驚くでしょ。発言しない会議って何だそれは、となる。実は、簡単な方法があるんです。色分けした付箋を渡し、テーマに沿った一人一人の意見や思い、アイデアを書いてもらうんです。こうやれば事実関係が残ります。

今風に言えばエビデンスを取るということです。それをホワイトボードに貼り付けて、意見を並べるだけで、同じ意見と違う意見が一目瞭然です。思い付きで口にするからぶれるし、言った、言わないとなって混乱してしまうわけです。

当社(武蔵野)の会議は明確なルールを設けています。報告するのは、数字、お客様の声、ライバル情報、取引先の情報、そして最後に自分の考え。たったこれだけなんですが、ここで大事なのは順番です。

一般的な会社の会議は、まず自分の意見が最初に出てきます。これがまず違います。数字は厳然たる事実ですから、ここを中心にして話を進めていくべきです。会社の数字が上がっているときにやる会議なのか、下がっているからやる会議なのか、横ばいの状態にあるのかで、会議の目的が違ってきます。上がっているなら更に上げようとなるし、下がっているならどう対策するかとなる。

会議のときは付箋を使うと言いましたが、社長や本部長、部課長の考えは、最後に示すようにするのもポイント。職責下位から順に発信するようにすれば、同調圧力に引っ張られる雰囲気を和らげることができる。職責上位からだと迎合する人も出てきますから。

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小山 昇(こやま・のぼる)
武蔵野代表取締役社長
1948年、山梨県生まれ。東京経済大学卒業。85年武蔵野入社、89年から現職。700社以上の経営指導を手がける。武蔵野を国内で初めて、日本経営品質賞を2度受賞する優良企業に育てる。

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(武蔵野代表取締役社長 小山 昇 構成=篠原克周)

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