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「子供のことばかりで、俺の好きなアジフライを作ってくれない」年上女性と不倫に走る42歳男の呆れた言い分

プレジデントオンライン / 2023年8月11日 14時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/RRice1981

不倫をする人に共通点はあるのか。夫婦問題研究家の岡野あつこさんは「40~50代で不倫をする人には、過去の恋愛経験が少ない人が多い。仕事やプライベートが落ち着いたところで“魔が差して”しまうのだ」という――。

■「過去の恋愛経験が少ない」という特徴

夫婦の数だけその関係が異なるように、不倫もまたさまざまな形が存在する。お互いの立場や2人が会う時のシチュエーション、経済的な負担や家庭を守るためのルールなど、ひとつといって同じケースはない。

ただ、年代別に異なる不倫をする人に共通する傾向はある。たとえば40代、50代の男女の不倫の相談を受けていると、本人たちの話からその多くは「過去の恋愛経験が少ない」という特徴があることがわかる。

40代、50代は仕事もプライベートもそれぞれ確立している年代だからこそ一見、安定しているように見える。その一方で、残りの人生が意外と長いことに気づき、「もうひと花、咲かせたい」という思いも出てくるようだ。そんなときに“魔が差して”不倫がはじまることがある。

実際、40代、50代に多く見られる不倫にはこんなケースがある。

※プライバシーに考慮して、事実関係の一部を変更しています。あらかじめご了承ください。

■初めて付き合った男性と21歳で結婚

【CASE1】「女性として見られたい」という妻の願望を満たした不倫相手

「結婚したら、もう誰かにドキドキすることなんて一生ないと思っていました。いまだに、若い頃にした恋愛のような気持ちになっている自分が信じられません」と目を輝かせながら語るK子さん(44歳)は、学生の時に知り合って初めて付き合った2歳年上の相手と21歳の時に結婚。社会人と大学生の子供が2人いる。

それまで夫のサポートと子育てに明け暮れていたK子さんがターニングポイントを迎えたのは、下の子が中学3年生になった頃だったという。「来年からは息子も高校生になり、もう私の手もだいぶかからなくなるだろうと気づいたら、『これから私はどう生きていったらいいのだろう?』と急に不安になってしまったんです」。

K子さんの不安の要因は、夫にもあった。「息子が生まれ、私たち夫婦は『男女』から『父親と母親』へと変化しました。自分の家庭を持つことができたという安心感がある一方、『夫はもう私を女性として見てくれることもなくなったんだな』という寂しさも感じたのは事実です」。

結婚前、夫はK子さんのことを「K子」と下の名前で呼んでいたが、子供が生まれてからは「ママ」一辺倒。K子さんが髪型やメイクを変えても、以前のようにほめるどころか気づくことすらなくなっていたのだった。

■職場の6歳年上の既婚男性と不倫

「このままではいけない」と一念発起したK子さんは、働きに出ることを決意。「子育てにひと段落したタイミングで仕事を再開する女友達がまわりに多く、そんな彼女たちにすすめられたこともあり、これからの自分の人生を充実させるために働こうと思いました」。

働きはじめてからのK子さんは、「自分を必要とされる場所ができたせいか、自分でも驚くほど毎日が楽しくなった」という。ところが、K子さんの毎日が楽しくなった理由は仕事に就いたことだけではなかった。「じつは職場に好きな人ができたんです」。

相手はK子さんの上司にあたる6歳年上の既婚男性だった。「慣れない仕事のことで相談に乗ってもらっているうちに、食事に行ったりお酒を飲んだりして2人で過ごす時間が増えていったんです。お互いに結婚していることもあり、感情を抑えていたつもりでした。でも、彼が人事異動でほかの部署に移ることが決まった夜『あなたと会えなくなることに僕は耐えられそうにない』と彼に告白されたんです」。

不倫相手の上司はK子さんを女性として大いに満足させてくれたという。「会えば必ず『可愛いね』『キレイだよ』とほめてくれるんです。私が夫への不満をこぼすことがあっても『オレが旦那だったらK子にそんな悲しい思いをさせないのに』と味方になってくれて……。夫以外の男性を知らないということもありますが、正直な話、今は夫より彼のことを愛しています」。

■「妻が自分のことを構ってくれない」

【CASE2】自分に構ってくれなくなった妻より「尽くす愛人」を選んだ夫

M太さん(42歳)は現在、不倫中だという。不倫関係になった理由については「妻が自分のことを構ってくれなくなったから」だと話す。

M太さんには5歳年下の妻がいる。「妻の興味の対象は、小学生の息子のことだけ。俺になんて1ミリも関心がないんです」と自虐的に笑うM太さん。

「息子が翌日学校に着ていく洋服は靴下までそろえて枕元に用意するくせに、俺のはシャツすらクリーニング店から取ってきてくれていない。文句を言うと『大人なんだから自分で取りに行けるでしょ?』と取り合ってもくれない」「息子の好物のハンバーグやオムライスが食卓に並ぶことはよくあるのに、俺の好きな唐揚げやアジフライを作ることはほぼない。リクエストしても『揚げ物は家でしたくない。外で食べてくればいいのに』と拒否されてしまう」などと妻への不満は尽きない。

アジフライ
写真=iStock.com/kazoka30
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kazoka30

■学生時代に付き合った女性と似た不倫相手

そんなM太さんのグチに付き合って聞いてくれたのが、同じ職場で働く4歳年上のバツイチのシングルマザーだった。「彼女は自分より人生経験豊富なせいかとてもおおらかで、いつでも俺を優しくなぐさめてくれるんです。昔、今の妻と知り合う前、学生の時にひとりだけ女性と付き合ったことがあるんですが、その相手も年上の社会人でした。その時の印象が強く残っているせいか、『この人になら甘えても受け入れてもらえるんじゃないか』と思ってしまい、俺のほうから積極的に口説きました」。

M太さんいわく、「妻が俺のことをないがしろに扱っているうちは、不倫をやめるつもりはない」とのこと。どうやら、自分の心の安寧を不倫相手に求めているようだ。そんなM太さんの弱みにつけこんでいるのか、したたかなのか、不倫相手の女性は「私がM太くんの奥さんになったら、毎日晩酌に付き合うし、マッサージもしてあげるのに。私、これでも尽くすタイプの女なのよ」とM太さんに猛烈なアプローチをしてくるという。

「でも、そんな彼女の気持ちが今の俺にはうれしいんです。子供のことは可愛いけれど、最近は『妻と上手く別れて、彼女と一緒になる方法はないものだろうか』という考えが頭から離れないんです」。

■短大卒業後すぐに結婚した“模範的な専業主婦”

【CASE3】結婚30年目にして「運命の人」と出会った不倫妻

「不倫はドラマや映画の世界の話。まさか自分の身に起こるなんて想像もしていませんでした」と興奮気味に話すJ子さん(50歳)は短大卒業後すぐ親の紹介で知り合った4歳年上の夫と結婚、3人の子供はそれぞれ独立している。

ウエディングケーキ
写真=iStock.com/mofles
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/mofles

J子さんの夫は、地元で代々続く土木系の会社を営んでいる。「4代目となる夫は消防団や学校のPTAも引き受けるなど地元とのつながりも深く、付き合いも多方面。飲み会や出張も頻繁にあり、若い頃は寂しい思いをすることもあったけれど『2人の子供と何不自由なく暮らせているのは夫のおかげ』と思って、これまで専業主婦として家族を支えてきました」。

絵に描いたような“模範的な専業主婦”だったJ子さんが不倫に走ったきっかけは、友人の開いた写真展を訪れた時のことだったという。「展示されていた作品はどれも素晴らしかったのですが、その写真を撮ったカメラマン本人を友人に紹介された瞬間『なんて素敵な人だろう』とためらいなく恋に落ちました」

■カメラマンという「別世界の男性」が新鮮に見えた

J子さんがそんな気持ちになったのは生まれて初めてだった。「夫は美術鑑賞や読書など文化的なことにはまったく興味がない人です。旅行に行っても景色を楽しむより、温泉とお酒にしか関心を示しません。夫婦の会話といえば、お金儲けの話と地元の人の噂話だけ。だから、カメラマンという別世界に生きている男性が余計に新鮮に見えたのかもしれません」。

カメラを構える人
写真=iStock.com/focalmatter
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/focalmatter

J子さんはカメラマンの男性とその場で連絡先を交換し、LINEでやりとりを続けていた後、1カ月もたたないうちにどちらからともなく食事に行く約束をしたのだった。「あの日のことは忘れられません。これまで彼が経験してきた撮影での出来事や出会った人たちの話は時間を忘れるほど聞いていて楽しいものでした。夫にはない彼の知性や感性は私にとって刺激的で、その日に彼の宿泊しているホテルに誘われた時は本当にうれしかったんです」。

それ以降、定期的に会うようになった2人だが、J子さんいわく「彼は私の運命の人。身体を重ねるたびに彼への恋愛感情は募るばかり。彼は女性に慣れているのか、言葉や振る舞いのすべてが私にとって心地よく感じられるんです。その一方で、夫への嫌悪感は増していて、先日は結婚して初めて夫からのセックスの誘いを断ってしまいました。どうしても夫のことを受けつけなくなってしまっている自分がいるんです」。

■恋愛経験が少ない人ほど深みにはまる

私が相談に乗ってきた40代、50代の不倫のケースを見ていると、この年代で不倫にどっぷりはまる人たちには共通点がある。それは、「恋愛経験が少ない人ほど不倫の深みにはまりやすい」ということだ。

若い頃、さまざまな恋愛を経験することで、ひとりひとり価値観が異なることを体感したり、思い通りにいかないもどかしさを味わったりすることもある。それがいいとか悪いとかではなく、「そういうこともある」と学ぶ機会を得る、ということ。恋愛経験の母数を増やすことは、恋愛で必要以上のダメージを負わないような耐性を身につけることにもつながる。

反対に、過去の恋愛経験が少ない男女が“いい年をして”パートナー以外の人に恋愛感情を抱いた場合、すぐに舞い上がってしまったり、後先考えずに行動してしまったりと正しい判断ができにくくなる傾向がある。それが不倫となると、「もうこの人しか考えられない」「運命の人にやっとめぐりあえた」などとまわりの迷惑を考えずに暴走し、想像以上に大きなトラブルに発展することも少なくない。

もしも自分や自分のパートナーに過去の恋愛経験が少ないという自覚があるなら、取り返しのつかない事態に陥る前に、目の前にいるパートナーとの関係性を改めて見直す必要がある。なぜなら、これまで長い間あなたのことを誰よりも近くに寄り添って理解しようと努めてくれたのは、今のパートナーにほかならないからだ。

目新しい出会いに心が揺れるのは仕方がないとしても、そこから先にどんな行動をとるかは自分自身が決めること。くれぐれも不倫という危険な領域に足を踏み入れることのないよう、今いるパートナーや家族のありがたみに気づくことが大切だ。

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岡野 あつこ(おかの・あつこ)
夫婦問題研究家・パートナーシップアドバイザー
夫婦問題研究家、パートナーシップアドバイザー、NPO日本家族問題相談連盟理事長。立命館大学産業社会学部卒業、立教大学大学院 21世紀社会デザイン研究科修了。自らの離婚経験を生かし、離婚カウンセリングという前人未踏の分野を確立。これまでに32年間、38000件以上の相談を受け、2200人以上の離婚カウンセラーを創出『離婚カウンセラーになる方法』(ごきげんビジネス出版)。近著は夫婦の修復のヒントとなる『夫婦がベストパートナーに変わる77の魔法』(サンマーク出版)。著書多数。

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(夫婦問題研究家・パートナーシップアドバイザー 岡野 あつこ)

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