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腎不全ネコへのAIMの治療的効果を確認する臨床試験研究の共同研究開始のお知らせ

PR TIMES / 2022年5月12日 20時15分



令和4年5月12日
関 係 各 位
一般社団法人AIM医学研究所
代表理事・所長 宮崎徹
(株) エルムスユナイテッド動物病院グループ
代表取締役社長 荒川弘之

腎不全ネコへのAIMの治療的効果を確認する臨床試験研究の共同研究開始のお知らせ

前・東京大学医学系研究科教授(~2022年3月)の宮崎徹博士を代表理事・所長として設立された、血中タンパク質「AIM」に関する研究を総合的かつ集中的に推進しその成果の実用化を加速するための研究機関である、一般社団法人AIM医学研究所(The Institute for AIM Medicine、以下IAM)と、MRIやCTを保有し高度医療を行うセンター病院と地域に密着した一次病院の10病院(全国病院数7位)の診療体制のもと、iPS細胞の研究や獣医療DXに取り組む株式会社エルムスユナイテッド動物病院グループ(本社:東京都文京区、代表取締役社長:荒川弘之、以下:EUG)は、本年4月1日より、腎不全ネコへのAIMの治療的効果を確認する臨床的な学術研究に関する共同研究を開始いたしました。
ネコのおよそ40%が腎臓病を患い、それに起因する死亡症例が多く発生していますが、そのメカニズムはこれまで不明でした。IAMの代表理事・所長の宮崎徹博士は、2006年4月より本年3月まで、東京大学大学院医学系研究科附属疾患生命工学センターに教授として在籍し、2016年にはAIM(詳細については後述します)が尿細管の管腔に蓄積した死細胞を除去することにより急性腎障害の治癒を促進する要旨の論文をNature Medicine誌に発表し、さらに猫の腎臓病の発症率が突出して高い重要な原因はAIMが先天的に機能していないことにあることをScientific Reports誌に発表しました。これらの成果を元に、まず猫の腎臓病を標的としAIMの医薬品としての開発を開始しましたが、コロナ禍の影響を受け、創薬開発の停滞を余儀なくされておりました。しかしながら、2021年7月に、その苦境がメディアで伝えられると、AIM医薬品を待ち望む全国のネコ愛好家等から東大に寄付が殺到し、2億円超が集まりました。最愛のネコを腎臓病で亡くした方や、自身や家族が腎臓病で苦しむ方からの寄付も多く、治療薬の完成を心待ちにしている旨のコメントが数多く寄せられました。AIM医薬品への期待の大きさと果たすべき使命の重大さを改めて痛感した宮崎博士は、本年(2022年)3月末をもって東京大学を離れ、IAMの代表理事・所長に就任しAIM医薬品の開発研究に専念することにしました。そして、IAMの最大のミッションの一つである猫腎臓病薬の迅速な開発のため、この度EUGと本共同研究(研究期間1年間)を開始することになりました。
EUGは、MRIやCT等を保有し、専門性の高い獣医師を有する統括医療センターを中心に、全国で直営病院10病院を展開しており、グループ病院が協力して、猫の特定の腎臓病ステージに対するAIMの効果の検証を、AIM薬の将来的な治験を目指した学術研究として、IAMと共同で行って参ります。本研究の対象とするステージにある慢性腎臓病治療中の猫の飼い主様にEUGにおけるインフォームドコンセントの下、本研究の趣旨をご理解いただき、研究の参加に御同意をいただいた場合、AIMタンパク質投与の治療効果を6か月間確認する、という学術研究を進めて参ります。AIMの試験投与はEUGの病院において獣医師の慎重な管理のもとに行い、データの解析はIAMとEUG共同で行う予定です。
また、EUGでは、共同研究の開始に伴い、全病院にネコ専科と、AIMを活用した臨床研究と臨床情報を蓄積するネコ専科病院を新たに設立し、ネコの死因の約23%とされる腎臓病治療を中心に、ネコの診療を更に充実させることを計画しております。
腎機能低下を抑制することで、今や家族の一員となったコンパニオンアニマルとしてのネコの生存期間の延長が期待されます。IAMおよびEUGの連携により、早期のAIMタンパク質創薬を目指して参りたいと考えております。
■AIMとは
AIM(apoptosis inhibitor of macrophage)は、宮崎徹博士が発見し、1999年にJournal of Experimental Medicine誌に論文発表した血中タンパク質です。AIMは、抗体の一種である免疫グロブリンM(IgM)五量体に結合した形で、血液中に1 mLあたり約5μg(マイクログラム)存在しています。健康時にはほとんどのAIMはIgMに結合することで不活性状態になっていますが、体の中に細胞の死骸や形が崩れたタンパク質、死んだ細胞から放出される炎症を惹起する分子、重合したタンパク質など、そのまま体内に放置されると様々な病気の原因になるような「ゴミ」がたまってきますと、AIMはIgMから離れ、こうしたゴミと結合します。このゴミに結合したAIMが目印となって、マクロファージを始めとした、ものを食べる細胞(貪食細胞)が、AIMごとゴミを食べて掃除します。こうして様々な病気の火種となる体内のゴミは常に掃除されており、私たちの体は病気にならないように守られています。ところが、生まれつき持っているAIMの量が少なかったり、AIMが働かなかったり、あるいは十分な量のAIMを持っていても、大量のゴミが出て自分のAIMでは処理できない場合などに、ゴミはうまく片付けられずに体の中に蓄積し、その結果色々な病気が発症し悪化していきます。すなわち、健康でいるか病気になるかは、体の中で出るゴミの量と、AIMと貪食細胞がそれを掃除する力とのせめぎあいで決まると言えます。したがって、足りない分のAIMを補充すれば、ゴミは十分に掃除されて、多くの病気の発症は防げるでしょうし、すでに病気になっていても、進行を止め治癒に向かわせることは可能なはずです。これまで宮崎博士の研究チームは、このコンセプトに沿って、これまで腎臓病や脳梗塞を始め様々な疾患を、AIMによって予防・治療できることを証明し、多くの論文で発表してきました。今後IAMでは、AIMで体内のゴミを貪食細胞に掃除させる、というシンプルなメカニズムによって、腎臓病や脳梗塞のような今まで決定的な治療法のない多くの病気を治すという新しい疾患治療のパラダイムを確立させ、AIMを実際の治療薬として完成させるべく、日本医療研究開発機構(AMED)などの公的機関や企業、個人の方々のサポートの元、創薬研究開発を推進します。

■一般社団法人AIM医学研究所について
一般社団法人AIM医学研究所(The Institute for AIM Medicine, 略称IAM)は、AIMに関する研究を総合的かつ集中的に推進し、その成果の実用化を加速するために、AIMの発見者である宮崎博士を中心に設立された研究機関です。IAMにおける研究活動を通じ、AIMの働きの基本的なメカニズムである「体内から出るゴミの除去機構による新しい疾患治療」の概念を確立させるとともに、以下の4つの項目を2022年発足後5年間に達成することを目指します。
1.動物用AIM医薬品(ネコ用AIM薬)の承認・上市
2.ヒト用AIM医薬品の臨床試験の開始
3.ヒト用サプリ・ペットフードの承認・上市
4.AIMに基づく診断技術の実用化
また、AIMとそれに関連する分子や様々な疾患に関する基礎・臨床研究を幅広く推進し、若手研究者の育成にも力を入れます。
URL: https://iamaim.jp/(現在リニューアル中です)

■IAM代表理事・所長 宮崎徹プロフィール
氏名:宮崎 徹 / MIYAZAKI Toru
[画像1: https://prtimes.jp/i/100614/4/resize/d100614-4-b677710d92b2fe76d089-0.jpg ]


1986年東京大学医学部医学科卒。医師免許取得し同大附属病院第三内科に入局。熊本大学大学院を経て、92年より仏ルイ・パスツール大学で研究員、95年よりスイス・バーゼル免疫学研究所で主任研究員として研究室を持ち、2000年より米テキサス大学免疫学准教授。06年より東京大学医学系研究科疾患生命工学センター分子病態医科学部門・教授。22年より一般社団法人AIM研究所代表理事・所長。AIM研究を綴った一般向けの著書に『ネコが30歳まで生きる日』がある(2021年8月時事通信社より刊行)。

■エルムスユナイテッド動物病院グループについて  

[画像2: https://prtimes.jp/i/100614/4/resize/d100614-4-6246fddb38337dc12546-1.png ]


エルムスユナイテッド動物病院グループは、高度な医療を一か所で提供できる 「エルムス動物医療センター」と、地域密着型の「ユナイテッド動物病院」を運営するグループ病院です。
MRIやCT等を保有し、専門性の高い獣医師を有する統括医療センターを中心に、全国で10病院を展開しています。症例に応じて、統括医療センターにてAI等を活用し、遠隔医療や電子カルテシステム等の獣医療DX事業により、地域においても適切な治療を施すサポート体制の構築を目指しています。患者様にとって最善の獣医療を提供するために、獣医療DXラボ、先進獣医療ラボを設置し、遠隔・オンライン診療の研究や先進獣医療の研究に取り組んでまいります。
また、CSRとして、絶滅危惧種保護活動「Save The RED LIST 」プロジェクトを推進。奄美大島において、2017年より絶滅危惧種・アマミノクロウサギの保護啓発活動等を展開しています。
・グループ病院:10病院(東京都5病院、千葉県2病院、埼玉県1病院、大阪府1病院、奈良県1病院、)

<エルムスユナイテッド動物病院グループ診療スキーム>
[画像3: https://prtimes.jp/i/100614/4/resize/d100614-4-a841ebb6569687bef0e7-2.png ]


■株式会社エルムスユナイテッド動物病院グループ概要
社名:株式会社エルムスユナイテッド動物病院グループ
・本社:〒112-0002 東京都文京区小石川3丁目30−11 クレール小石川 1階
・東京企画室:〒168-0074 東京都杉並区上高井戸1丁目14−4
・奄美経営管理室:〒894-0068 鹿児島県奄美市名瀬浦上町48番地1 2階
・先進獣医療ラボ:〒150-0005 大阪市北区中之島6-2-27中之島センタービル
・獣医療DXラボ: 〒150-0005 大阪市北区中之島6-2-27中之島センタービル
URL:https://www.elms-united.net/
代表者:代表取締役 荒川 弘之
事業内容
・高度獣医療センターおよび一次動物病院の運営 ・再生医療、先端獣医療
・AI活用の獣医療・遠隔診療 ・獣医療のDX事業(オンライン相談等)

代表取締役社長 荒川 弘之(獣医師)プロフィール

[画像4: https://prtimes.jp/i/100614/4/resize/d100614-4-c02d6b6eab0e8bd9f280-3.png ]


1958年 3月 31日生まれ、東京都出身。
東京大学大学院 農学生命科学研究科(獣医学専攻)卒、博士(獣医学)
1985年4月 製薬会社に入社、管理職グループリーダーを経て、2009年より獣医師として動物病院に勤務。現、株式会社エルムスユナイテッド動物病院グループ代表取締役。


【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社エルムスユナイテッド動物病院グループ
代表取締役 荒川弘之
経営管理室 広報担当
TEL:090-8592-0666(10:00~12:00、13:00~16:00)
URL:https://www.elms-united.net/

                    以上

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