世界初の定常核融合炉実現を目指す株式会社Helical Fusion、経済産業省主催GXスタートアップピッチコンテストで優勝
PR TIMES / 2024年3月20日 15時40分
「GXスタートアップ・研究者ピッチコンテスト」にて産業技術環境局長賞を受賞
世界初の定常核融合炉実現を目指し、ヘリカル型核融合炉の開発を進める日本のスタートアップである株式会社Helical Fusion(本社:東京都中央区、代表取締役:田口昂哉・宮澤順一、以下「Helical Fusion」)は、2024年3月13日に開催された経済産業省主催「GXスタートアップ・研究者ピッチコンテスト」にて、大賞(産業技術環境局長賞)を受賞したことをお知らせします。
今回の受賞の理由として、Helical FusionがGHG(温室効果ガス)削減効果への期待や世界を見据えた革新的な取組を戦略的に進めている点が主に高く評価されました。Helical Fusionは、核融合技術が長期的な視野で必ずGXの鍵となり、エネルギーを必要とする各業界に貢献できることを確信し、日本ひいては世界の定常核融合炉開発のリーダーとなるべく、研究および商用炉開発を進めてまいります。
[画像1: https://prtimes.jp/i/89262/11/resize/d89262-11-9210559edc47dc2bd315-2.jpg ]
Helical Fusion代表の田口(左)が経済産業省 産業技術環境局村上氏(右)から表彰いただきました
背景・意義
世界の人口は2050年までに約17億人増加すると予測*され、世界的な電力需要の急増に対し、既存発電方法のみで応えることは厳しい見通しです。核融合発電は、太陽の輝きと同じ原理を使ったクリーンで安全性の高い発電方法であり、海水からほぼ無尽蔵に採取可能な燃料を用いることからも、こうした世界的な課題を抜本的に解決する技術として期待されています。日本は、エネルギー自給率が 13.3%**という低水準にあり、依然化石エネルギー依存度が80%を超えるため**、将来的なベースロード電源確保を視野に研究開発が進んできました。
ピッチの中では、脱炭素と豊富なエネルギー供給を両立する切り札としての核融合技術を紹介し、産業的なインパクトの大きさもお伝えするとともに、Helical Fusionが手がけるヘリカル方式の優位性をアナウンスしました。
審査委員会からは、Helical Fusionの技術及び事業は国内外で見ても先進的な取り組みであり、世界規模でのGHG(温室効果ガス)削減において期待ができること等の評価を受け、経済産業省産業技術環境局長賞を受賞するに至りました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/89262/11/resize/d89262-11-576df18df9842ce0386f-3.png ]
注釈
*国際エネルギー機関(IEA)年次報告書「2023年版世界エネルギー見通し」(World Energy Outlook 2023)
**経済産業省資源エネルギー庁 「令和4年度エネルギーに関する年次報告 (エネルギー白書2023)」
「GXスタートアップ・研究者ピッチコンテスト」について
GXスタートアップ・研究者ピッチコンテストは、GX分野の課題解決に挑戦するスタートアップ・起業家の認知度向上やロールモデルの創出を目的に、経済産業省主催で開催されました。
本ピッチコンテストでは、プレシード・シード期を中心にGX分野の課題を解決する技術や事業を有するスタートアップ企業や起業家によるピッチが14件披露され、Beyond Next Ventures有馬氏、東京農工大学若松氏、Scrum Studio島田氏が審査員として参加しました。
受賞スタートアップは協業先候補とのマッチングや事業ブラッシュアップなどのメンタリングの機会を得ることができます。
Helical Fusion:田口昂哉(代表取締役)からのコメント
このような栄えある賞を受賞させて頂いたことに深く感謝申し上げます。核融合技術は、長期的に人類が地球上で安全に、安心して暮らすためには不可欠であり、エネルギーに対する我々の不安・懸念を大きく払拭してくれる技術です。また、単なる発電ではなくエネルギー自体を生み出すことで、エネルギー自給やエネルギー輸出さえ可能にし、産業的にも非常に大きなインパクトをもちます。Helical Fusionは日本と世界、人類と地球のためにますます技術開発、事業開発に尽力致します。
Helical Fusionについて
[画像3: https://prtimes.jp/i/89262/11/resize/d89262-11-37ba2e1d7e3a115f93aa-0.jpg ]
Helical Fusionは磁場閉じ込め方式で核融合(フュージョンエネルギー)の社会実装を目指す日本発のスタートアップです。
次世代のエネルギー源として、世界では60年以上かけて様々な核融合方式が開発されています。
日本では、DNA に似た⼆重らせん構造の超伝導ヘリカルコイルを用いて高温のプラズマを安定に閉じ込めるヘリカル方式が生まれ、大きく育まれてきました。我々はこのヘリカル方式にさらなる独自の最先端技術を取り入れた、世界初の定常核融合炉の開発を目指しています。
昨年10月には、商用炉実現に欠かせない高性能な高温超電導導体の独自開発について、日本政府の核融合関連補助金(SBIR Phase 3)にも採択され、開発を加速させています。
核融合について
原子力発電では燃料にウランやプルトニウムを用い、”核分裂反応”によりエネルギーを発生させます。この際、処理に約10万年が必要な高濃度の放射性廃棄物質が生まれます。また、分裂反応は連鎖反応であり制御が難しい特徴があります。
一方、”核融合反応”では、燃料として重水素や三重水素といった水素の同位体を用います。低レベルの放射性廃棄物は発生しますが、半減期が短く約100年程度で一般物に戻るとされています。また、核融合反応を起こすために必要なプラズマ温度・密度・閉じ込め時間といった条件自体が難しく、条件から外れると自動的に反応が止まり連鎖反応が起こらないことから、安全性が高いと考えられています。
会社概要
会社名: 株式会社Helical Fusion
事業内容:商用核融合炉および関連技術の開発
設立: 2021年10月
Webサイト https://www.helicalfusion.com
本件に関するお問合せ
担当:株式会社Helical Fusion 広報担当
連絡先:contact@helicalfusion.com
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
この記事に関連するニュース
-
夢のエネルギー開発を加速…核融合科学研究所とスタートアップ企業が共同研究 脱炭素の切り札として競争激化
東海テレビ / 2024年4月18日 17時36分
-
核融合科学研究所とHelical Fusion、世界初となる商用核融合炉の早期実用化に向け「HF共同研究グループ」および専用実験スペースを設置
PR TIMES / 2024年4月18日 17時15分
-
京都フュージョニアリング、15.6億円を調達 三井不動産やフジクラから
財経新聞 / 2024年4月14日 16時2分
-
【JPIセミナー】(一財)エネルギー総合工学研究所「核融合発電の最新開発動向、課題と実現への見通し」5月22日(水)開催
PR TIMES / 2024年4月10日 17時40分
-
レーザーフュージョンターゲット追尾・レーザー制御・照射システム実証のための研究施設を開設
PR TIMES / 2024年4月5日 11時15分
ランキング
-
1Googleの「約束破り」が示す検索市場の"危うさ" ヤフーへの技術提供制限で公取委が初の処分
東洋経済オンライン / 2024年5月2日 7時20分
-
2GWの平均予算は「2万7857円」 過ごし方の3位「買い物」、2位「外食に行く」…「海外旅行」は1%
まいどなニュース / 2024年5月2日 7時50分
-
3米スターバックス、3年ぶりの減収…中東での不買運動や北米の節約志向が重荷
読売新聞 / 2024年5月1日 22時24分
-
4政府・日銀 “不意打ち”為替介入か 早朝に一時4円超円高に
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年5月2日 16時53分
-
5「日本は貧乏な人が行く国」訪日客の素直な見方 「安くてコスパがいい」日本が陥っているワナ
東洋経済オンライン / 2024年5月2日 12時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください