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東京理科大学と花王による「花王Kireiな未来共創プロジェクト」活動終了

PR TIMES / 2024年4月26日 16時40分



 東京理科大学(学長・石川正俊 以下、「理科大」)と花王株式会社(社長・長谷部佳宏 以下、「花王」)は、2021年4月に共同研究契約を締結し、理科大初の「共創プロジェクト」である「花王Kireiな未来共創プロジェクト」を3年にわたり進めてきました。
 契約期間満了に伴い、本プロジェクトは終了しますが、今後はより社会実装を見据え、新たなフェーズで連携していきます。

[画像: https://prtimes.jp/i/102047/77/resize/d102047-77-c896d1e6710dd6731ef8-0.png ]



1.「花王Kireiな未来共創プロジェクト」の概要
 理科大は、企業との連携による社会貢献をめざし、新たな価値の共創を推進する研究組織として、総合研究院に「共創プロジェクト」を2021年から設置しています。「花王Kireiな未来共創プロジェクト」は、その初のプロジェクトとして、すべての人と地球にとってより清潔で美しくすこやかな暮らしがかなう “Kirei” な社会の実現を目標に、同年4月から始動しました。以下4分野で数多くの研究成果を学会などで共同発表し、さらに、一部の成果を実際の商品へ応用するなど、社会実装につながる活動を推進しました。

[表: https://prtimes.jp/data/corp/102047/table/77_1_4c32d88c6bd04f37fd79828ac987b389.jpg ]


2.研究成果の一例
・持続可能な清潔生活
泡膜内の状態に着目した高品質な泡を作り出す技術の研究
 身体洗浄料などには、洗浄成分として界面活性剤が使用されており、その量によって泡質や泡立ちがかわります。今回のプロジェクトでは、界面活性剤の使用量を抑えても心地よい泡を作りだすことをめざして、技術開発を行いました。泡質を向上させるには、ひとつひとつの泡を作っている膜を安定させる必要があることはわかっていましたが、これまでは膜の表面は解析できても、膜内を解析することはできませんでした。今回、数十ナノスケールで分析できる理科大の先端分光技術を応用することで、初めて泡の膜内の状態を解析することに成功しました。これによって泡の膜全体を安定に保つ技術を確立することができ、限られた界面活性剤量でも泡質と泡立ちを制御することが可能になりました。
 この研究成果については、コロイドおよび界面化学討論会の第73回(2022年9月20~22日・広島県)と第74回(2023年9月12~15日・長野県)にて発表したほか、花王の身体洗浄料に応用されています。

・ECOモビリティ
環境負荷のより少ないモビリティ実現のための炭素繊維強化樹脂*1の強度向上研究
 航空機などに使用されている炭素繊維強化樹脂 (CFRP)の強度をさらに高めることができれば、従来よりも部材を減らしたり、全体の重量を軽くしたりでき、結果的に燃料使用量の削減につながると考えられます。そこで本研究では、CFRPの強度を向上させる材料として、木材由来で軽量かつ耐久性に優れたセルロースナノファイバー(CNF)に着目しました。その結果、CFRPとCNFを組み合わせることで、破壊靭性値(耐久性)*2を約1.8倍向上させることに成功しました。今後は航空機や自動車などへの応用をめざして、関連メーカーとの共同研究をすすめる予定です。
 この研究成果は、第14回日本複合材料会議(2023年3月14~16日・東京都)、第30回機械材料・材料加工技術講演会(2023年9月27~29日・茨城県)にて発表しました。
*1 炭素繊維で樹脂を強化した複合材料で、軽量で強靭な特長を持つ
*2 材料内部で、亀裂が広がっていくことに対する抵抗、材料の壊れにくさの指標のひとつ

 理科大と花王は、今後も暮らしに役立つ革新技術の社会実装をめざし、継続して連携してまいります。



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