ノルウェーのズワイガニ漁業がMSC漁業認証を取得
PR TIMES / 2024年4月10日 16時45分
ノルウェー、バレンツ海のズワイガニ漁業が、持続可能な漁業の規格として世界的に認知されているMSC漁業認証を取得しました。
第三者の審査機関であるグローバル・トラスト・サーティフィケーション社(Global Trust Certification Ltd.)が、資源状態、生態系への影響、漁業の管理システムに関するMSCの規格に照らして漁業審査を行い、規格を満たしているとして認証しました。現在、このズワイガニ資源は良好な状態にあり、漁業はしっかりとした管理体制のもとで操業されています。
MSC漁業認証の申請者はノルウェー漁業者組合で、ノルウェー漁業者販売組合とノルウェー水産物審議会が協力しました。
この認証取得により、約10,000トンのMSC認証のノルウェー産ズワイガニが、ノルウェーの国内市場と世界の輸出市場に供給されることになります。2024年の漁期は終了したばかりですが、2024年1月26日以降に漁獲されたものについては、一定の条件のもとでMSC認証水産物として販売することが可能となっています。
世界的な成長への好機
MSCの北大西洋プログラム・ディレクター、ギスリ・ギスラソンは次のように述べました。「ノルウェーのカニ漁業としては初のMSC漁業認証取得となります。ズワイガニの主な輸出市場はアメリカとアジアです。ノルウェーのズワイガニ漁業が認証を取得したことにより、持続可能な水産物への需要が高まっているこれらの市場において、MSC認証水産物の選択肢がさらに増えることになりました。ノルウェー漁業者組合はもとより、ノルウェーの漁業、水産業界にとっても喜ばしいことです」
ノルウェー漁業者販売組合のマーケット・マネージャー、シンネ・グルドブランセン氏は、次のように述べています。「私たちは認証審査の結果に大変満足しており、ノルウェーのズワイガニ漁業が持続可能な漁業であることを示すMSCラベルを使用できることをうれしく思っています」
また、ノルウェー漁業者組合の上級顧問、トール・ビョークルン・ラーセン氏は次のようにコメントしました。「MSC漁業認証の取得はある程度時間を要するものですが、非常に徹底した審査が行われます。目指していたゴールに到達し、ズワイガニ漁業をノルウェーのMSC認証取得漁業のリストに加えることができ、大変うれしく思います」
MSC(海洋管理協議会)について
将来の世代まで水産資源を残していくために、認証制度と水産エコラベルを通じて、持続可能で適切に管理された漁業の普及に努める国際的な非営利団体です。本部をロンドンとし1997年に設立され、現在は約20カ国に事務所を置き世界中で活動しています。MSCジャパンは2007年に設立。MSC「海のエコラベル」の付いた水産品は、2022年度には世界66カ国で20,000品目以上、日本では700品目以上が販売されました。国内ではイオングループ、生協・コープ、セブン&アイグループ、マクドナルドなどで購入できます。
持続可能で適切に管理された漁業のためのMSC漁業認証規格は世界で広く認知されており、最新の科学的根拠に基づき策定されたものです。FAO(国連食糧農業機関)とISEAL(国際社会環境認定表示連合)双方の要求事項を満たした世界で唯一の漁業認証プログラムでもあります。漁業がこの規格を満たすためには、(1)水産資源が持続可能なレベルにあり、(2)漁業による環境への負荷が最小限に抑えられており、(3)長期的な持続可能性を確実なものにする管理システムが機能していることを、第三者審査機関による審査を通じて実証することが求められます。
詳しくはMSCウェブサイトをご覧ください:https://www.msc.org/jp
MSC「海のエコラベル」について
MSCの厳格な認証規格に適合した持続可能な漁業で獲られた水産物にのみ認められる証、それがMSC「海のエコラベル」です。
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