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2023年10月7日から半年。ガザの「声」を聞いて下さい

PR TIMES / 2024年4月5日 15時15分

NGO・研究者による共同アピール

 2023年10月7日以降のガザ地区での空爆・攻撃等によって、これまでに3万2千人以上の市民が犠牲となり、4月7日で半年の時が経とうとしています。
 私たち日本のNGOや研究者有志は、この間、恒久的停戦と、安定的な食料等の支援物資の搬入を関係国に働きかけるよう、日本政府や外務省、国会議員等に訴えてきました。そうした中で、日本が国連安全保障理事会の議長月である3月25日に「直ちに停戦を求める」決議が採択されたことや、4月2日に日本からのUNRWAへの資金拠出再開が決定されたことを、歓迎しています。
 しかし、その一方で、ガザの状況が全く改善せず、人々の心の痛み、体の苦しみが日に日に増していること、それに反して報道が日に日に減り、市民の関心が薄れていくことに、強い焦りと深い憂慮を抱いています。
 ガザ地区に暮らす人たちの限界はすでに超えています。攻撃開始から半年となる今、私たちは引き続き、恒久的停戦の実現、ガザへの支援物資の安定供給など人道支援の足場を早急に固めることを強く求めるとともに、見放され絶望の淵に立たされようとしているガザからの声を、皆さんに届けていきたいと思います。



<発起団体>
特定非営利活動法人国境なき子どもたち
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター
特定非営利活動法人パルシック
特定非営利活動法人パレスチナ子どものキャンペーン
特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン
中東研究者有志アピール呼びかけ人

[画像1: https://prtimes.jp/i/30680/149/resize/d30680-149-0ae29049eb5151ce7930-2.jpg ]


<ガザからの声>
1.【日本国際ボランティアセンター】パートナー団体スタッフの声:
「もうこの破壊された街には何一つ残っていません。家は完全に破壊され、夫の家族は皆殺され、私の家族はガザを離れようとしています。4歳の私の息子は殺された祖母や叔母のことを思い出し恋しがっています。『僕はおばあちゃんが大好きだった。いつも僕にデーツや、たくさんのものをくれた。本当に本当におばあちゃんが大好きだった。僕の家は爆撃で破壊された。僕のおばさんも大きなロケット(弾)で爆撃されて亡くなった。おばさんのこともとても大好きだった。』」
[画像2: https://prtimes.jp/i/30680/149/resize/d30680-149-c572234711831800f971-0.jpg ]

※写真:破壊された家(別のスタッフの自宅)

2.【パレスチナ子どものキャンペーン】ガザ現地スタッフ・ハリールさんの声:
「6か月が経ち、戦闘は終わらず状況はひどくなるばかりです。なぜ世界の人々は何もせずに見ているだけなのでしょうか?みなさん、これだけは忘れないでください。私たちはあなたたち一人ひとりと同じ人間なのです。みなさんと同じ人間としての感情もあります。ガザの人々は人間として生活したいだけなのです。どうか感じとってください。」
[画像3: https://prtimes.jp/i/30680/149/resize/d30680-149-5b9a6ae37ef038c97112-1.jpg ]

※写真:避難所周辺での炊き出しの様子

3.【パルシック】ガザ事務所タグリードさんの声:
「ガザで起きていることは虐殺です。誰もが心身の限界を何度も超え、体調を崩し、出口の見えない地獄の日々に疲れ切っています。空爆が半年間も続いて街は瓦礫と化し、爆風による粉塵が体内に溜まり、自宅の中でも息をすることが困難です。死体の悪臭や人骨も街を覆っています。水不足から髪を洗えるのも一ヶ月に一回です。不衛生な環境の中、死につながる感染症も増えています。」
[画像4: https://prtimes.jp/i/30680/149/resize/d30680-149-0ae29049eb5151ce7930-2.jpg ]

※写真:テントの配付で中部の避難民地域を訪問した様子

4.【ピースウィンズ・ジャパン】現地スタッフ・ハデルさんの声:
「ガザの地は子どもたちの血で染まっています。このまま戦争が続けば、子どもや生き物は生き延びることができるのでしょうか?人間らしい暮らし、美しい木々、歴史的建造物、学校・・戦争前の姿を留めているものは何一つありません。私たちは過去も現在も奪われたのです。どうか未来だけは奪わないでください。飢えて命を落とす人も大勢います。どうか、今すぐこの虐殺を止めてください。」
[画像5: https://prtimes.jp/i/30680/149/resize/d30680-149-3f50b035fc8a659e067e-3.jpg ]

※写真:空爆によって破壊された救急車

5.【セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン】ガザに暮らすワシームさんの声:
「ガザ地区に暮らす子どもたちは、爆撃や死など、あらゆるものを目にしています。子どもたちは、何が起こっているのかを理解しています。もはや、子どもたちの前で取り繕うことはできません。私の息子は、攻撃があるたびに、どんな種類の爆弾なのか言い当てることができます。」
[画像6: https://prtimes.jp/i/30680/149/resize/d30680-149-b2fc6f1607f1ad33fba0-4.jpg ]

※写真:破壊された家屋と子ども用の学校カバン

6.【中東研究者有志アピール呼びかけ人】ガザの大学の破壊についての情報:
ガザにある6つの大学(クドス大学、イスラム大学、アクサー大学、アズハル大学、イスラー大学、ラバトカレッジ)は、いずれもイスラエル軍による空爆などで大きな被害をうけています。3人の学長、17人の大学教授、59人の博士学位取得者らが命を奪われ、約9万人の学生が大学の授業・教育を受けることができず、約500名の学生の国際奨学金が停止されていると報じられています。これら大学・高等教育の損害は、20億ドル以上にのぼると見積られています。パレスチナ自治区にあるナジャフ大学と地中海大学連合(本部ローマ、25カ国158大学機関が加盟)は、ガザの未来を担う大学・高等教育の維持・復興のため、オンライン教育や資金提供などの支援を世界に呼びかけています。

<背景>
 2023年10月7日以降のガザ地区での空爆・攻撃等によって、これまでに3万2千人以上の市民が犠牲となりました(1)。うち7割が女性と子どもと言われ、四肢を失った子どもも少なくとも1,000人以上いると言われています。家屋だけでなく、多くの保健医療施設、学校をはじめとした公共施設が破壊され、人口の8割がテントなどでの避難生活を強いられています。ガザ地区への緊急支援物資の厳しい搬入制限により、食料や飲料水、医療品が不足し、今や110万人が飢えに苦しんでおり、食料不安は人道的危機状態です(2)。ガザ地区北部は壊滅的な食料危機に直面し、国連の発表では、2024年7月までにガザ地区北部の7割が飢饉に陥ります(3)。また、ガザ地区南部も危機的状況が続き、既に餓死者が出始めています。
 ガザの人々は、この間の空爆により何回も避難先を追われてきました。助けを求めて向かった病院や避難所、食料配布所への攻撃も常態化し、多くの人が避難先で命を落としました。十分な食べ物もなく、体を洗う水もなく、学校にも通えず、帰る先は破壊され、かといってガザ地区外に逃げることもできず、人間らしく生きる全ての機会を否定されてきました。ガザの人道危機は、近年のあらゆる紛争に類を見ないほど悲惨を極めていると言えます。そして、こうした状況がすでに6ヶ月も続いています。
 私たち日本のNGOや研究者有志は、この間、恒久的停戦と、安定的な食料等の支援物資の搬入を関係国に働きかけるよう、日本政府や外務省、国会議員等に訴えてきました。そうした中で、日本が国連安全保障理事会の議長月である3月25日に「直ちに停戦を求める」決議が採択されたことや、4月2日に日本からのUNRWAへの資金拠出再開が決定されたことを、歓迎しています。しかし、その一方で、ガザの状況が全く改善せず、人々の心の痛み、体の苦しみが日に日に増していること、それに反して報道が日に日に減り、市民の関心が薄れていくことに、強い焦りと深い憂慮を抱いています。
 ガザ地区に暮らす人たちの限界はすでに超えています。攻撃開始から半年となる今、私たちは引き続き、恒久的停戦の実現、ガザへの支援物資の安定供給など人道支援の足場を早急に固めることを強く求めるとともに、見放され絶望の淵に立たされようとしているガザからの声を、皆さんに届けていきたいと思います。

(1)また、4月2日に国際NGOの職員7人がイスラエル軍の爆撃により犠牲になりました。NGOで人道支援に従事している国際スタッフがガザで直接標的にされたことは近年例を見ないことで、現地で活動する日本のNGOにとっても他人事ではありません。
(2) データは総合的食料安全保障レベル分類(IPC)による。IPC Global Initiative - Special Brief 2024年3月18日
(3) 同上

【問い合わせ先】
日本国際ボランティアセンター(JVC)担当:今井、小林
電話:03-3834-2388 メール:imai@ngo-jvc.net

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