シリア・イドリブ県で無差別攻撃 MSF、国際人道法の順守を訴え
PR TIMES / 2020年2月27日 19時25分
シリア北西部のイドリブ県で現地時間の2月25日、民間人の住む地域に無差別攻撃が行われた。国境なき医師団(MSF)が支援する3カ所の病院には203人が搬送され、うち185人が負傷、18人は来院時すでに死亡していた。民間人に対する無差別攻撃は、シリア紛争において顕著であり、MSFはすべての紛争当事者に、国際人道法を守り、民間人への攻撃を停止するよう繰り返し訴えている。
[画像: https://prtimes.jp/i/4782/466/resize/d4782-466-106811-0.jpg ]
避難民が暮らす学校と幼稚園も被弾
爆弾や砲弾による攻撃は、同日午後から夕方にかけて、県都イドリブ市とマレート・ミスラン町内外の人口密集地を直撃した。少なくとも2つの学校と2つの幼稚園が被弾。どちらも国内の避難民を受けいれていた場所だった。
夕方には、MSFの支援先病院3カ所に急患が殺到。そのひとつイドリブ外科病院に勤める外科医はMSFに対し、「体の一部を失ったり神経を損傷したりした患者が運ばれてきています。爆撃音とサイレンが鳴り響き、人びとはパニック状態です。つらい、血まみれの一日です」と証言した。
他の支援先病院であるイドリブ中央病院とマレート・ミスラン病院からの速報によると、搬送患者66人が重傷を負い、大手術を必要としていた。重傷者のうち、少なくとも14人は子どもだったという。両病院の付近にも爆弾や砲撃が着弾。100メートル圏内に落ちたものもあった。イドリブ中央病院では、4人の医療スタッフが爆発で軽傷を負った。
国際人道法を順守し、民間人保護の徹底を
MSFの事務局長メイニー・ニコライはこう訴える。「これほど大規模で無差別な爆撃・砲撃を行えるのは、シリア政府とその同盟軍しかいません。MSFは、シリアの紛争当事者や国連安保理に対し、何としてもこのような国際人道法を踏みにじる行為を終わらせるべきだと何度も訴えてきましたが、その訴えは聞き届かれることはなく、私たちはなすすべもありません。しかし今回も最大の緊急度をもって同じ呼びかけを繰り返します。反政府勢力、トルコ軍、そしてシリア政府軍、ロシアをはじめとする同盟軍は、戦争のルールを守り、民間人と民間インフラを保護しなければなりません」
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
この記事に関連するニュース
-
スーダン:戦闘開始から1年——緊急かつ迅速な人道援助の拡充を
国境なき医師団 / 2024年4月15日 19時1分
-
スーダン:戦闘開始から1年――緊急かつ迅速な人道援助の拡充を
PR TIMES / 2024年4月15日 18時45分
-
イスラエルによるイラン大使館空爆は「恐ろしいテロ」か「正当な軍事攻撃」か?
ニューズウィーク日本版 / 2024年4月8日 13時40分
-
ガザ:戦闘の激化から半年──厳しい状況でも医療を届け続ける
国境なき医師団 / 2024年4月6日 10時30分
-
人道援助をめぐる諸問題を共に考える 「人道援助コングレス東京 2024」を開催
PR TIMES / 2024年3月30日 10時45分
ランキング
-
1【解説】円安どこまで進む? 深刻…家計にも影響、為替介入の可能性は
日テレNEWS NNN / 2024年4月25日 20時5分
-
2英郵便局の冤罪事件、会計システム原因の富士通社長「申し訳ない」と謝罪…1月にドラマ化され批判強まる
読売新聞 / 2024年4月25日 23時0分
-
3なぜ歯磨き粉はミント味? ヒット商品の誕生には「無駄」が必要なワケ
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月26日 8時0分
-
4サイゼリヤ、ギリギリ「国内黒字化」も残る難題 国内事業の利益率0.05%、値上げなしで大丈夫か
東洋経済オンライン / 2024年4月24日 7時30分
-
5米、為替介入に慎重姿勢 財務長官「行うのはまれ」
共同通信 / 2024年4月26日 0時19分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください