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ハイチ武装暴力激化「人が作り出した栄養危機」ユニセフ警鐘~12.5万人の子どもが重度急性栄養不良に瀕す【プレスリリース】

PR TIMES / 2024年4月2日 18時40分



[画像1: https://prtimes.jp/i/5176/2322/resize/d5176-2322-56e6a68000dba9fefca9-0.jpg ]

【2024年3月26日 ポルトープランス(ハイチ)/ニューヨーク発】

ハイチでは武装暴力が驚くほど急増しており、同国の栄養不良の危機を助長する危険性を高めていると、ユニセフ(国連児童基金)は本日警鐘を鳴らしました。

* * *

総合的食料安全保障レベル分類(IPC)の最近の分析により、ハイチでは今年、重度急性栄養不良(SAM)に陥るであろう子どもの数が驚くべきことに19%も増加していることがわかりました。さらに、最新のIPC分析でも明らかなように、164万人が緊急レベルの急性食料不安(IPCフェーズ4)に直面しており、特に国内の8つの地域で、子どもが消耗症や栄養不良となるリスクが高まっています。

アルティボニット県と首都ポルトープランスを擁す西県で続く武装暴力は、支援物資の搬送を妨げ、すでに脆弱な医療システムを崩壊させ、SAMの危険にさらされている12万5,000人以上の子どもの命に差し迫った脅威をもたらしています。

[画像2: https://prtimes.jp/i/5176/2322/resize/d5176-2322-3e3f4252b929f2872c8e-0.jpg ]

ユニセフ事務局長のキャサリン・ラッセルは、次のように述べています。 「ハイチにおける暴力と不安定な状況は、暴力そのもののリスクをはるかに超える悪影響をもたらしています。このような状況は、子どもの健康と栄養の危機を生み出し、数え切れないほど多くの子どもの命を奪いかねません。暴力が止んで道路や病院が再開すれば、命を守る支援物資が届けられる準備が整っているにもかかわらず、何千人もの子どもが危機の瀬戸際に立たされています。この栄養不良の危機は、完全に人間が作り出したものです。ハイチの人々のため、彼らが頼る命を守るサービスのため、そして人道支援従事者が絶望的な状況にある子どもや家族に手を差し伸べるためには、基盤となる安全が緊急に必要です」

1月以来、治安悪化によりハイチの人道危機は深刻化し続けており、切実に必要とされている支援物資を保管、搬送、補充するユニセフの活動にも重大な影響が及んでいます。

今月初め、ユニセフのコンテナ17個のうちの1つが、ポルトープランスの主要港で略奪されました。略奪されたコンテナには、人工蘇生器と関連機器など、妊産婦や新生児および子どもの生存に不可欠な物資が積まれていました。引き続く不安定な治安状況により、全国で稼働している病院は5カ所当たりわずか2カ所のみです。一方、国内の主要な米作地域であるアルティボニット県では、4カ所に1カ所の保健医療施設しか機能していません。

[画像3: https://prtimes.jp/i/5176/2322/resize/d5176-2322-0d47b767c7f9bdbf7362-0.jpg ]

同時に、現在のポルトープランスの治安の悪さにより、首都圏で重度の消耗症に苦しむ少なくとも5万8,000人の子どもに保健・栄養物資を届けることは事実上不可能となっています。ポルトープランスから南部地域への唯一の人道回廊であるマルティサン道路は依然として封鎖されたままであり、栄養不良に苦しむ推定1万5,000人の子どもが大惨事に瀕しています。

また、ハイチの首都の大半をむしばんでいる治安の悪さは、SAMに苦しむ子どもたちの治療に使われるすぐに食べられる栄養治療食(RUTF)の搬送と補給を妨げており、このままではサプライチェーンが寸断され、深刻な事態を招く恐れがあります。

非常に不安定な状況にもかかわらず、ユニセフは、家族を保護し、逃げ場を失い基礎的サービスから遮断された人々などに命を守る支援を提供するための取り組みを強化しています。ユニセフは政府やパートナーと共に、国や地域における、そして最も不安定な地域では、近隣地区における、子どもと家族を守るためのシステムやサービスを維持するための支援を行っています。

ユニセフは以下のことを訴えています。
市民を保護し、市中の法と秩序を回復し、人道支援従事者の安全な移動およびRUTFを含む命を守る物資の安全な搬送を確保するための、国際社会による取り組みの加速化

状況の変化に応じ、最も脆弱な立場に置かれている人々のニーズに応え、支援が可能な限り迅速に届くようにするための、緊急かつ柔軟な資金提供の拡充

学校、病院、その他子どもたちに必要な重要なインフラを保護し、人道的空間を守ること




■ 注記
総合的食料安全保障レベル分類(IPC)は、食料安全保障と栄養分析を強化することを目的とした、複数のステークホルダーによる革新的なグローバルイニシアティブです。IPCは、世界、地域、国レベルのパートナーシップの成果です。そのため強力なガバナンス構造に基づいており、各国政府、地域機関、国際機関を結集させ、また厳格なプロセス、当事者意識、コンセンサス主導の成果を促進します。

IPCの分類と分析手法を用いて、各国政府、国連機関、NGO、その他のステークホルダーが協力し、国際的に認められた基準に従って、各国の急性・慢性食料不安と急性栄養不良の深刻さと程度を判断します。 

* * *

■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

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