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シリア復興に向けて連携を 支援を必要とする子ども750万人 【プレスリリース】

PR TIMES / 2025年1月24日 17時15分

ユニセフ、子どもの未来を守る支援継続



[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/5176/2463/5176-2463-a6b8e1550b8c08fb1196e9340a6be756-1536x1024.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
アレッポの街に立つアーマッドさんとマフムードさん。学校に通うことができず、市場で働いている(シリア、2024年12月14日撮影) (C) UNICEF/UNI712081/Asmar


【2025年1月23日 ダマスカス発】
ユニセフ(国連児童基金)の人道支援活動を統括する事務局次長のテッド・チャイバンは、政権崩壊後のシリアを訪れ、以下の声明を発表しました。

* * *

世界で最も深刻な人道危機の一つが続いているシリアでは、何百万人もの子どもと家族が、不安定な情勢と遅々として進まぬ復興のなかで、依然として悲惨な状況に直面しています。


子ども750万人を含む推定1,670万人が人道支援を必要としています。720万人以上が未だ避難生活を余儀なくされており、その多くは仮設の避難所で厳しい冬を耐え忍んでいます。経済危機が継続していることで、85%以上の家庭が貧困に陥っています。

病院や医療施設の約40%が部分的に、あるいは完全に機能していません。1,360万人近くが安全な水、衛生設備、衛生サービスを必要としています。また、240万人の子どもが学校に通えておらず、100万人の子どもが退学のリスクに直面しています。こうした状況は、彼らからより良い未来を築く機会を奪い、国の復興を妨げることにもつながります。


[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/5176/2463/5176-2463-e425323ef387f6fd573329314e42a77e-1536x1025.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
イドリブにある仮設住宅の前で遊ぶ子どもたち(シリア、2025年1月21日撮影) (C) UNICEF/UNI724526/Nader



さらに重要なこととして、子どもは恐ろしい暴力にさらされており、依然として保護の問題に直面しています。国連は過去13年間に、シリアで約2万5,500件の重大な権利侵害を確認しました。その中には、子どもの徴兵・徴用や殺傷も含まれています。子どもを守る環境を整えることが急務です。


私は北西部の都市、マアッラト・アン=ヌウマーン(Ma'arat An-Nu'man)を訪れました。かつては約10万人が暮らす活気に満ちた街でしたが、今では不気味なほど静まり返っています。14年近くにわたる激しい紛争で衰退した、いわばゴーストタウンと化しています。 公共サービスやインフラは廃墟と化し、その破壊の規模は驚くほどです。


しかし私は、この荒廃の中であっても、街に戻って生活を立て直そうとする家族に出会いました。彼らのたくましさには心を打たれますが、彼らだけでは成し遂げられません。生活に不可欠なサービスを復旧し、安全で尊厳ある帰還を実現するために、早急な行動が必要です。


[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/5176/2463/5176-2463-635510d904f1c05b0c1eba617f707269-1536x1024.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
地雷のために片足を失った12歳のジュマアさん(シリア、2022年4月19日撮影) (C) UNICEF/UN0646046/Janji
安全な帰還は、国内に散らばる推定32万4,000個の不発弾を除去する人道的地雷除去活動を強化することなしには実現できません。不発弾の目に見えない脅威は、シリアの子どもの主たる死傷要因となっており、2024年12月だけでも116人以上の子どもが死傷しています。

私は18歳のアブドと会いました。彼は2020年14歳の時に、爆発物により手足を失い、彼の父親もまた、その事故で視力を失いました。アブドはユニセフから、生活必需品を買うための現金給付と心理社会的支援、そして、職業訓練や義肢装具の補助を受けました。彼は、紛争の影響を受けた多くの子どものうちの一人にすぎません。





ユニセフは、シリアの復興と再建に向けた取り組み、特に、子どものウェルビーイングと未来を最優先することに引き続き尽力しています。 この1年間、700万人以上に清潔で安全な水を提供する大規模給水システムの維持を支えてきました。100万人近い子どもが学校教育や学校外での非公式教育を受けられるようになりました。47万人の子どもに彼らの未来を守る必須のワクチンを投与しました。


シリアが前に進むためには、暫定当局が示したように、この国の豊かな多様性を受け入れ、あらゆる民族性や文化的背景を尊重し、すべての女の子、男の子、女性、男性に力を与える、包括的な移行を進める必要があります。ジェンダー平等と人権の尊重は、シリアの未来の礎となるべきです。


国際社会は、この重要な移行を強固なものとするために、リソースを動員して断固たる行動をとらなければなりません。制裁を緩和し、復旧・復興努力への取り組みを促すことが、持続的な進歩への道筋となります。期待は高まっており、今こそが重要な時です。希望、平和、安定を取り戻すために、速やかな連携行動が必須です。


ユニセフは、プライマリ・ヘルスケア、水、衛生、教育、社会的保護の分野における専門的な技術や知見の提供など、子どもにとって最も重要な分野を主導する準備を整えています。


子どもは、復旧・復興の中心に据えられなければなりません。子どもたちの未来がかかっています。力を合わせて、この機会を捉え、シリアの子どもたちの明るい未来のために、思い切った行動を取りましょう。

* * *


■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。(https://www.unicef.org
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する32の国と地域を含みます


■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、32の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(https://www.unicef.or.jp

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