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中国EC業者の特需に沸く韓国物流業界、仁川国際空港が「デフレ輸出基地」の中継点に

Record China / 2024年4月6日 13時0分

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中国EC企業が全世界を相手に攻撃的な営業を展開する中、韓国の物流業界が「特需」に沸いている。仁川国際空港が中国の「デフレ輸出基地」の中継点としての役割を果たしているためだ。写真は仁川国際空港。

中国の電子商取引(EC)企業が韓国市場だけでなく全世界を相手に攻撃的な営業を展開する中、韓国の輸出入物流業界が時ならぬ「特需」に沸いている。韓国紙は「仁川国際空港が中国の『デフレ輸出基地』の中継点としての役割を果たしているという分析が可能だ」と伝えた。

朝鮮日報によると、最近中国は内需が低迷しているため、在庫を安値で海外に売りさばくデフレ輸出戦略を採っている。そうやって、中国から押し出された在庫商品が仁川国際空港経由で欧米などに向かい、同空港が中国物流の主な中継拠点の役割を担っている。

仁川国際空港公社によると、昨年海路で韓国に運ばれた後、同空港を経由し空路で第三国に輸送された「海空複合運送貨物」は9万8560トンで、前年比43.1%増加した。貨物の出発地の99.6%が中国だった。専門家は増加分の大半が中国のEC企業によるデフレ輸出だとみている。

仁川国際空港が中国の物流拠点になった理由は、地理的特性のためだ。主な出発都市である中国山東省の威海は中国政府が指定した海外通販物流拠点。中国のEC貨物の相当量がそこに集荷された後、海外に輸出されている。物流業界関係者は「威海の近隣には貨物を処理できる大規模な貨物空港がなく、中国国内の空港まで陸路で運送するよりも威海から仁川に海上輸送した方が早く、最も近い仁川国際空港を使用している」と指摘した。

威海を出発した貨物は仁川、平沢、群山など韓国西海岸の港経由で韓国に運ばれ、仁川国際空港から海外に空輸される。主な目的地は北米(47%)と欧州(31%)だ。  

仁川国際空港から海外への昨年の空輸貨物は約70万トンだった。そのうち中国からの貨物は約14%を占めている。業界関係者は「仁川国際空港が中国のデフレ輸出の基地になった。中国のEC業界が全世界への物流量を増やしており、今後中国が占める割合がさらに高まるだろう」と話した。中国のEC業界が思いがけず韓国の物流業界の「お得意様」になった格好だ。

航空会社も中国の貨物受け入れに素早く動いている。仁川国際空港で中国の貨物を処理すれば、貨物部門の実績が大幅に向上する可能性があり、就航を検討するケースが増えているという。空港関係者は「中国EC業者の売り上げが韓国の航空貨物取扱量まで左右するというのはある意味驚くべきことだ」と語った。

中国発のEC企業の一つが最近、日本のネット広告でよく見掛ける「Temu」。中国EコマースプラットフォームPinduoduoの兄弟会社で、アパレル、化粧品、家電、家具、雑貨などを廉価販売し、米国や英国をはじめとする欧米地域でアプリストアの年間ダウンロード数1位を記録したほか、日本でも今年1月の利用者数が1550万人を突破するなど、世界各国で急速に普及している。(編集/日向)

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